赤い色の空
くっ、あっちにはショウを取られている…。俺とクロマはにらみあっていた。クロマはショウの腕を掴んでいる。
「さぁ、下手に動かないほうがいいよ?」
クロマそう言って、邪神が封印されている岩に近付いていった。
「くっそ!俺はどうすればいいんだ」
俺は、ショウが人質に取られていて、一歩も動けなくなっていた。
「賢い選択だよ…タケロー君…」
クロマがそう言うと、邪神が封印されている禍々しい岩にあの左手を当てる。
ドクン!ドクン!ドクン!ドクン!
邪神が封印されてる岩が、心臓のように激しく鼓動を鳴らす。
「何をやっているんだ…?」
俺はクロマの行動に疑問に思っていた。
「この、ドレインハンドの力を邪神に与えているんだよ…こうすることで邪神はもうすぐ復活をする!」
これはやばい…しかし、下手に手を出すとショウが何をされるかわからない。
「兄貴!俺のことなんかほっといてこいつを止めるっすよ!」
ショウが俺に対してそう言ってきた。
「ダメだ…」
俺は目の前の出来事に対してなにもできないのか!
ドクン!ドクン!ドクン!
邪神の封印の岩が鼓動が、ドンドンと早くなっていく。
「さぁ…そろそろだ…」
クロマがニヤリと笑うと、あの禍々しい岩が崩れていった。
ドガドガドガ…
「これが邪神なのか!?」
俺は思わずそう言った。邪神の姿は、巨大な黒くて禍々しい目玉だった。
「おぉお!なんと素晴らしい!これが私が求めていた邪神!」
その時にクロマはショウから手を離していた。
「今の内に逃げるっす!!」
ショウは、俺の側まで走ってきた。だが
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!
洞窟が揺れている…いや、違う!島事揺れているのか?
「邪神の力を見せてくれ!」
クロマがそういうと、邪神は上を向きそして赤く光り出した!
「なっなんだ?」
ドゴオオオオオ
洞窟の上に巨大な穴が空いた。そして俺は空を見た。
「なんだよ…これ…どうなってんだ?」
それは赤く染まっていた、まるで血の様な色だった。
ガガガガガガガッ!
島が揺れ出す。
「なんっすか!?何が起こってるンッすっか?」
ショウは俺の足で掴んでいた。
「おぉお!邪神の力はやはり素晴らしいものだ!」
クロマがそう言った。俺はこの島から雲が近いことで何が起こっているか察した。
「まさか、この島…宙に浮いているのか?」
俺はそう言った、邪神の復活で、どうやらこの島は浮いている様だ。
魔界
「なっなんだ、何か乗っ取られるような力は…凄く重いのじゃ・・」
魔王はとても苦しいそうな顔をしていた。
「魔王ちゃん…魔物達が気を失って皆暴れているわ…」
アンディルトも苦しいそうに魔王にそう伝えた。
「これは、もしや邪神が復活をしたのか…くっ…せめて私達だけでも耐えるのじゃ…」
魔王は苦しそうになりながらも耐えていた。
ホワイト城
「もしや…この赤い空…邪神が復活してしまったのか!」
王は驚きを隠せていなかった。
「王様!魔物達が気象を荒くし、街で暴れ初めています!」
兵士がそう伝える!
「…これが邪神の力だと言うのか…兵士達よ!住民の避難を最優先しろ!」
王は命令する。
「ダメだわ!お父様!街の様子を見ていたけれど、魔物達に兵士達は次々にやられていってるわ!このままでわ…」
リースは悲しそうにそう言った。
「…リースよ、一つ頼めるか…?」
王はリースに向かって真剣な顔をしていた。
街
「全くきりが無いわ!」
街に襲ってくる魔物達にをロアロは手こずっていた。
「もう…これじゃ矢が無くなって行く一方だわ…」
そう言って、飛んでいる魔物を矢で打つ。
「今この街を守れるのは私だけ…だけど、さすがに私だけではキツい…」
ロアロは疲れていた。そして願う、『力を持つ仲間を』
「ブシャアアアア」
巨大な虫の魔物がロアロの背後から迫ってきていた。
「やっやばい!」
ロアロは振り向き目をつぶった。
「サンダーブラスト」
「ズジャアアアアア」
巨大な虫の魔物に強力な雷が当たり、巨大な虫の魔物は倒れた。
「なに?雷の魔法…?」
ロアロは周りを見渡す。
「やぁ…あの時は顔を踏んづけて悪かったね」
カガミが空中に浮きながらロアロにそう喋ってきた。
「あっアンタ!なんで!どういうことなの!?」
ロアロは戸惑っていた。
「いやぁ…お姫様に言われたんだよ…この状況を変えるなら結婚してくれるってね!」
カガミの発言にロアロ「え?」っと言った。
「僕は嬉しかったよ…だから僕の罪をここで償う」
そう言ってカガミは凄いスピードで飛び、魔物達に雷や氷など様々な魔法で、魔物達を蹴散らしていく。
「なんて力だ…あんなに強かった魔物達が一瞬で…」
ロアロはカガミの力に魅了されていた。
「はぁ…はぁ…あらかた片付いた…」
カガミのおかげで魔物達はほとんど倒されていった。
「すっすごい…私も頑張らないと!」
ロアロは残りの魔物達に向かって行った。
ラドとドクはボロボロになりながらもラバルと合流していた。
「お、ラバル生きていたのか?」
ドクがそう言うが、ラバルは倒れているボルクの前に泣いていた。
「…おい、そんなまさか…あの最強の男が…」
ラドは驚いていた、あのボルクが息をしていないことに…
「おい…馬鹿息子…聞け」
ボルクは力を振り絞りラバルの手を握った。
「親父!喋るな!死ぬぞ!」
ラバルは焦っていた。
「へ…男が簡単に泣くんじゃねぇ…まだ戦いは終わってない…お前は強い!後は託したぞ!」
ボルクはそう言って死んでいった。
「おやじぃいいいいいいいいいいいい!!!!」
ラバルは叫んだ。