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コノ世界の主人公になる前の話

こんにちは!読んでください

 俺がまだコノ世界の主人公じゃなかった時の話し・・・


「・・・」


 白い部屋に白いベッド、窓の外の風景を見るのが俺の日課だった、俺にはやることがない、なぜなら俺は病人だったからだ。子供の頃から身体が弱く、学校より病院でいることの方が俺は多かった。学校では俺なんて存在していない・・・そんな感じだった。


「くっ」


 外に行くのにも足が動かないから一々車椅子に乗って外に行ったりもしていた。だけど、そんな俺にも病室で仲良くなった大人の人やご老人の人や小さい子供とかもいた・・・。

 そういった人達が退院すると嬉しい気持ちが半分だが、寂しい気持ちも半分だった・・・退院したらもう赤の他人だったからな。でも一番嫌だったのが、仲良くしてくれた人達が死んだときだ、俺は親族ではないが死んだ時が大体わかっていた、仲良くなった人が退院をしなく、急にいなくなったときに俺はいつも病室で泣いていた。


「・・・なんでなんだ!」


 夜になると気持ちが憂鬱になる気分になる、色んな気持ちなってぐちゃぐちゃになる。自分だけが暗い世界にいるみたいになんで俺は病室でいてこんなにも身体が弱いんだ・・・



 だが俺にも一つの救いがあった、それがネットで噂の異世界転生の小説だった。


「・・・これだ!」


 その小説では、俺がやりたいことが全部詰まっていた。主人公が異世界に転生して、自分の好きな様に生きて、やりたいことをして自由に生きていく!俺はこの時に『異世界に行きたい行って主人公になりたい』って俺は心の中でそう思ってた。俺は色んな異世界に転生する小説や漫画やアニメを見まくっていた。


 そして月日が経ち俺の身体は、悪くなっていった。そして俺は死ぬ前に思った。『異世界に行って自由に生きたい』っと!



「そして、俺は死んで生きている」


 俺は自分の異世界行く前の話しをカガミに話していた。そういえばこの話しってここにきて初めて話すな。


「キミにはそんな過去があるなんて」


 カガミは俺の話を聞いて驚いている。


「そんなに驚くことか?」

「あぁ、正直に言ってキミはどうせリア充でエンジョイ生活を送っている奴だと思ってたよ。まさかの病院生活を送っている奴だなんて・・・」


 そんな印象があったのかこの俺に?


「まー俺も前の世界では実際友達がいなかったんだよ。」

「そうなのか・・・でも、おかしい奴だな」


 俺の顔を見てカガミは笑い出した。


「救いが異世界転生の小説って、おかしい奴だよ本当に、ハハハ」


 カガミが笑いながら言っている、優しい笑顔だった。


「いいだろ?俺にはそれしかなかったんだから!」


 俺はそう言った。そうするとカガミは黙りこんだ・・・どうしたんだ?


「・・・友達か・・・なれるかな・・・」


 俺はカガミのその発言に驚いた。


「あぁ!俺がカガミの友達第一号だ!」


 俺はカガミに手をさしだした。


「なんだその手は・・・僕はこの変な鎖のおかげで魔法も封じられているし、そこまで手が届かないよ。」

「あぁ、だからもしそこでカガミがしっかりと反省して、檻から出られたとき、友達として握手しような!これはそういう手だ!」

「フフ・・・キミは本当に主人公なのかもな・・・」

「おうよ!ずっと言ってるだろ?」


 俺はカガミと友達になった。


「そうだ、タケロー・・・一つ忠告しておくクロマには気をつけろ」


 クロマだって?あの男か!あの時にいたのか?


「あいつは、何を考えているのがわからなかった、僕は逆にこいつを利用しようと考えていたけど、その逆をつかれて僕が利用されたよ。あいつはこの城に何か用事あったように見える・・・しかもあいつには仲間が二人もいる。」


 この城に用事が・・・そして仲間も二人か!トウゴっていう刀のオッサン以外にも仲間がいるのか。


「トウゴは知っているが、もう一人はどんな奴なんだ?」

「僕の雇い主をやっていたけどその時には目立った動きはしてなかったから。槍を使う薄着の髪の短い女だ、名前はロイヨでクロマが鉄の女って言ってたな。」

「そうか、女か・・・」

「おい、真面目に話しいるんだが・・・後もう一つ、クロマが言った『神の使者』って言い伝えをクロマはやたらとその事を気にしていた。タケローキミも言われたんだろ?」

「あぁ、あの大会のときに言われた、結局のところ『神の使者』って一体何なんだ?」


 古い言い伝えってことしかわかってない。そして俺達二人が『神の使者』ってことぐらいしか俺達にはわかっていない。


「僕も詳しくは調べなかった。だけど何かわかったらタケロー教えてくれないか?」

「あぁ、わかった。」


 俺とカガミは約束した。


「他の奴らを、見にいかなくていいのか?」

「・・・そうだな・・・」


 確かにそろそろ他の奴らの事も気になってきた。


「そろそろ行くのか・・・寂しくなるな・・・」


 カガミがこんなこと言うなんて!


「え?今なんて?」

「二回も言わせるな!さっさと行け!」


 俺は冗談のつもりだったのに、でも俺はロアロやラバル・・・そしてショウが目を覚めているかもしれない、俺はこの牢獄から出ることにした。


「じゃあなカガミ!しっかりと反省しとけよ!待ってるからな!」

「・・・あぁ、キミの手を必ず握りに行くよ」


 俺はその言葉を聞いて安心した。牢獄から出て俺はすぐさまに自分が眠っていた部屋に向かっていった。


「いてて、そういえば俺の身体まだ完治をしてなかったんだ・・・」


 俺はそんなことをつぶやきながらロアロとラバルとショウが眠っている部屋に入っていった。


「あれ?ラバルとロアロがいない・・・あの二人もうよかったのか・・・」


 二人はもうその部屋にはいなかった。そしてまだ眠っているショウがいた。


「こいつ俺をかばって助けたんだよな・・・凄い奴だよ」


 俺はショウに助けられたんだよな・・・


「あれ・・・兄貴・・・?」


 ショウが目を覚ました。

読んでいただきありがとうございました

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