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男の涙

見てくださってありがとうございます!ブックマークが増えて嬉しいです。

「よぉ。」

「そこには、上半身裸の変態の男が立っている。何故美女じゃないんだ!」

「おい、ワザと声にだして言ってるだろ、それ!」


 あのボルクさんとラバルの戦いの後、俺はなんとなくだが、こいつの倒れている休憩室に体が勝手に動いていた。


「ラバル隊長!」「大丈夫ですか!」「ご無事になりよりです!」


 周りの兵士達が、ラバルに声をかける。


「あぁ、俺は大丈夫だ。心配をかけたな」


 兵士達は、ホッとしたのか皆「よかった」と声を掛け合ったりしている。


「兵士達よ、今日はもう遅い。明日も大会の準備があるだろう・・・帰っていいぞ」

「ハッ!」


 ラバルの一声で、兵士達は一斉に部屋を出て行く。


「貴様は帰らないのか?」

「いや、そうだな・・・」

「なんだ、何か言いたげだな?」


 こいつ、なんとなくだけど今は一人にしてはいけないと思う。


「・・・ラバル、負けたな。」


 俺がそういうと沈黙した空気が流れる。


「あぁ。親父は強いからな・・・負けた俺を笑え」

「笑えねーよ」


俺は少し怒った様に言った。


「じゃあ貴様は何をしにきたんだ・・・」

「お前はなんでそんな顔してるんだよ!悔しくなかったのか?」


 悔しそうな顔をしてないラバルに俺は疑問をもっていた。ラバルはいたって冷静な顔をしている。そしてラバルが喋り出した。


「あんなに本気で親父に挑んだのは初めての経験だ・・・」

「そうなのか?」

「俺は、正直に言うと親父に勝てないってことくらいわかっていた。」


 俺はあの女好きであんまり好きじゃないラバルが、こんなにも冷静に話しているのに少し驚いていた。


「タケロー、後ろを向け」

「なんだよ、いきなり?」

「いいから!後ろを向け、絶対にこっちを向くなよ?」

 

 俺は「は?」と言い、俺はラバルの言うとおり後ろを向いた。俺は何をさせられるんだろうと少しだけ不安を感じた。


「俺は、親父に蹴りをくらった時に心の中では諦めていた・・・どうせ勝てないと、だがその時、お前の声が聞こえた。不覚にもその声で俺は諦めたくないと思った。」


 ラバルは後ろに向いている俺に語っているが、言葉の一つ一つがちゃんと聞いている自分が居た。


「俺は、本気で・・・全力で初めて親父にぶつかった・・・その結果俺は・・・

 負け・・・たんだよ」


 多分泣いていると思う、この姿をみられたくなかっだろうな…我慢している感情が出てきたのか・・・だが俺は決してふりむかなかった。そして俺は一言言った。


「お前は強いよ」


 多分主人公だったら、もっとかっこいい言葉をかけるんだろうな、だが俺にはこれしか言葉が思いつかなかった。そうして俺はラバルの表情を見ること無く部屋を出た。部屋を出た瞬間ラバルの涙声が聞こえる気がした。


 部屋の外で待っている、ショウが居た


「兄貴、もう用は済んだすか?」

「あぁ、全く俺は何やってるんだろうな・・・」

「どういうことっすか?」

「なんでもねーよ」


 女の子を慰めるならわかるけど、男を慰めて何になるんだろうな・・・まぁ勝手に身体が動いていたから仕方ない。俺とショウは明日の大会に向けて宿に泊まった。


 次の日


「さぁさぁ、皆の諸君!昨日の試合は実に熱かった!こんなにも世界には強い者がいるとは!さぁそれでは、第二試合の初戦の戦士を発表する!!」


 相変わらず王様はテンションが高いな・・・、次くらいは初戦になりませんように!と俺は祈った。


「第二試合初戦は!炎の大魔道士マグ対ダークホースのカガミ!」


 ダークホースだと?俺もその二つ名がよかったなー。そんなことを思っていると二人の戦士が向き合っている。カガミとかいうダークホースは、髪の長い子供の様な見た目をしていた、恐らくだが男の子だろう。


「アンタ見たいな子供相手でも私は、本気で行くわよ。火傷しないようにね」

「クックク、本気でね・・・、この僕に?ダメだ笑いが止まらないよ!ハハハハッハハ!」


 なんなのこいつ、こんなガキに私が負けるわけないわ。私はあの炎の大魔道士マグよ!


 試合のコング鳴った!

見てくださってありがとうございます。話しはドンドン進めていきます。

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