報告
遅れました。少しづつ進めていきます。
正直こんなにもこの二人が強いとは思ってなかった・・・しかもあんなにチート並に
「ていうか!最初からやれよ!あんなに強い技とか魔法があるならさ!」
「いや、ビックサンダーソードには少し時間がかかるからな」
「私もあの大きい火の玉を作るのには時間がかかるのよ」
なにが時間だよ、まぁとにかく時間が必要だったって訳らしい。
俺達は黒竜を倒した後ベジル村で泊まり、そのまま城が用意した馬車で、ホワイト城に向かっていた。
「そういえば、俺昨日から腕とか体がめっちゃ痛いんだが・・・なんで?」
「あんな馬鹿力をするからでしょ?まさかこんな男にあんな力があるなんて、今でも信じられないわ、本当にアンタの力なの?」
疑いの眼差しをマグはこっちに向けてくる。
「俺はあの時は無我夢中で、絶対に諦めたくないって気持ちが強くなったんだよ。そして俺は、思い出したんだよ・・・俺はコノ世界の主人公ってな!」
俺はそう!コノ世界の主人公なんだ!
「はぁ、呆れたわ・・・」
「今のは聞かなかったことにしてやる」
二人は呆れる顔していた。
「あのーお話の最中悪いんすけど・・・」
馬車の中にはショウが居た、みんな小さくて気づいてなかった。
「お金の件なんですけど、ちゃんともらえるんすよね?ラバル隊長?」
「あぁ、城に戻ったらな。」
「本当にっすよ!黒竜を調べるのに結構頑張ったんすよ!」
そう言い合っていると
「おお、ホワイト城に着いたみたいだぞ!改めて見るとデカくて真っ白い城だな」
黒竜と同じくらいじゃないか? そして俺達はホワイト城の中に入り、王様に黒竜を退治したことを報告をした。
「おぉ、 よくやってくれた、ラバル隊長にマグ――」
「炎の大魔道士マグよ。王様。」
喰い気味に王に言うマグ。
「ラバル隊長に大魔道士マグ、そして変態・・・」
「王様!俺の名前は――」
「ほっほっほわかっておる・・・タケローだったかな?」
え?俺は初めて神様以外に名前を呼ばれた気がする。名前を言われて泣きそうなったのは初めてだ。
「三人共本当にご苦労だった。これで一件落着だな」
ん?これで終わりなのか・・・褒美的な何かとかないのか?ご馳走が用意してあるとか・・・と思ったんだが・・・。
「さて、一人一人に褒美を取らせよう。まずはラバル隊長と大魔道士マグには、黒竜を倒したという名声を与える。」
「え、俺は!?」
何故か俺はハブられている。
「タケローよ、条件は覚えているか?罪の解放がタケローの褒美だ。」
あぁ、確かにそうだった・・・でも!あんなに死にかけたのに・・・俺はいなかった事にされるのか・・・残念だ。
「少し待ってください王様。俺に名声を与えることは光栄でありますが・・・この変態・・・嫌、タケローが居なかったらピンチでありました。」
ラバルが王に反論している!?・・・のか?
「ほぅ・・・そうなのかな?大魔道士さん?」
そう言ってマグの方を向いて王は言った。
「・・・フン。そこのナルシストの言う通りよ。そこの上半身裸が馬鹿力で隙を作ってくれたおかげよ。」
マグも俺が活躍していることを言ってくれた。なんだか嬉しい!
「そうなのか・・・そこまで二人が言うなら名声をタケローにも少し与えることとしよう。」
「お、おう!・・・ところで名声を与えられるとどうなるんだ?」
城の中の皆が「え?」って顔をしている。
「記事に書かれるんすよ!結構凄い影響があるんすよ!」
大声で言うショウ。この世界に記事なんて概念があるのか・・・新聞みたいな感じなのかな・・・。
「てか俺の褒美まだっすか?」
「ほほう、忘れていた・・・ほれコレだ」
王はショウにお金が入った袋を渡した。中身を見ているショウは少年の様に嬉しそうな顔をしている。まぁ元々少年だが。
「いやー黒竜の件が終わって、本当に助かったよ、王としてお礼をまた言わせて貰うよ。タケローよ、囮になれみたいなことを言ったことを許してくれ、私はあの時は正直なんの役にも立たないただの変態だとしか思ってなくてな・・・」
「少し言い過ぎでは・・・。でもまぁ結局罪は無くなったからいいですよ」
俺は、結果が良ければいいと思った・・・ことにした。
読んでいただきありがとうございます。