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甘味城下物語  作者: 紅弓
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蓮華の誕生日

 蓮華の誕生日


「誕生日・・・って、いったい何をする日なのでしょう?」

 明後日は蓮華の誕生日だ。紫季は誰かの誕生日を祝ったことも、自分の誕生日を祝ってもらったこともない。紅季は紫季の誕生日には、できるだけ紫季の好きなことをさせ、好きなものを食べさせてくれようとする。だが、紫季はほとんど毎日をひとりで自由に過ごし、料理をするにしても大体自分が食べたいものを作っているので、改めて訊かれても、やりたいことも食べたいものも、特に思いつかなくて、毎年なんとなく一日はいつもと同じように過ぎていくのだった。

 そういえば、紅季の誕生日を祝ったこともない。

「普通の人は誕生日に何をして過ごすのか・・・」

 紫季は竜胆と出逢うまで、“友達”と呼べる相手がいたことは一度もない。いつもひとりで過ごしてきた。誰かと仲良くなったところで、紅季は町から町へと渡り歩いてしまうから、すぐに離れなければならないし、それに、兄弟もいないから、本当の事を言えば、どうやって人と関わっていいのか、分からないのだ。

「人のことが知りたければ、人に訊けばいいんですよ」

 朝起きてからしばらくぼんやり考えていたが、自分ひとりでは答えは見つけられそうもない。それなら、外へ出て、答えを知っている誰かに教えてもらうのが一番だ。

 紫季は木刀を引っさげて、城下へと繰り出した。


「誕生日の過ごし方?」

 今日は道場に来る日ではないし、美邑が来る日でもない。竜胆抜きでここへ来たのは初めてだ。途中で道に迷ったが、人に訊きながら来たから、ちゃんと着いた。分からないことはやっぱり訊いたほうがいい。

「これはまた、妙な質問だな」

 道場奥に仕舞ってある、普段は使わない武具の手入れをしていた成の隣で、紫季も手伝いながら成の話を聞くことにした。

「誰かの誕生日を祝ったことなどないので、なにをすればいいのかと思いまして」

「そうだな」

 成は少し考えて、それから答えではなく、助け舟をくれた。

「祝いたいというのだから、相手はきっと紫季にとって大切な相手なのだろう?ならば、その人が喜ぶことを考えればいいのではないかな」

「喜ぶこと?」

 そもそも喜ぶということはどういうことなのか・・・?

「うん。何か物を贈るのもいいし、物ではなくても、何か・・・そうだな・・・例えば、美邑が相手ならば、私は釣りに誘う。美邑にとっては城を出て息抜きをすることが幸せな時間になると思うから。陸が相手ならば、ふたりで楽しく町を歩き回って、美味いものでも食べて、いつもより少し上等な墨でも買って贈るかな」

「相手のことを考えるということですね」

「ああ。尤も、美邑は城で働くのも好きだと思うけど、毎日が同じだと、人は飽きてしまうからね。だから、たまには外で違うことをするとか。いつもと少し違う、特別な時間を過ごせるようにしてあげることも、いい贈り物になるのかもしれないな」

「それも相手に訊いたほうが・・・?」

 紫季の質問に、成はちょっと声を落として内緒話のように人差し指を顔の前に当てた。

「いや、それはきっと訊かないほうがいいな。相手に知らせずに、驚かせるくらいのほうが特別な日にはちょうどいいよ」

「わかりました。ありがとうございます」

「紫季が心を込めれば、それはきっと、相手に伝わると思うよ」

 成の助言に紫季は丁寧にお礼を言って道場をあとにした。

「さて、蓮ちゃんが喜ぶことか・・・」


「・・・・・・」

 舶来物を扱っている城下一番の大きな商店の前に立っている。

「私くらいの年齢の子供が入れる場所ではないような・・・」

 かといって、紅季についてきてくれともいえない。なにをするのか根掘り葉掘り聞かれるのも面倒だし、それ以前に、今の紅季には人の買い物に付き合う時間の余裕はなさそうだ。

「子供の入れる店ではないぞ」

 言われて振り返ると、はっとするような顔立ちの整った男が立っていた。背は高く、色は白く、きりりとした眉に大きな目。派手な着物と髪型からすると、職業は・・・。

「役者さんですか?」

「鋭い子供だな」

「いえ、ただ、その衣装から」

「一般人にしては派手すぎか?」

「お似合いですよ」

「大人と話しているみたいだな・・・小野田(おのだ)多多(だだ)()(ろう)だ」

「秋村紫季です」

 名を名乗ると、男は手を差し出した。

「?」

「オレの手を握るんだ」

「何故ですか?」

「異国の挨拶」

「これは失礼を」

 紫季は相手の手を軽く握って離した。

「中身は大人でも、外見は子供だ。子供ひとりでは入りにくいから、よければお供しよう」

 多多次朗が申し出て、紫季が少し考えている間に、どこからか女性の声が聞こえた。

「多多次朗さまぁ~」

「どこですか~?」

 たぶん、角を曲がったところからだろう。

「やばい、入るぞ!」

「え?」

 紫季は小柄なので、多多次朗に軽々と抱き上げられ、店の中へ押し込まれるようにして入った。

「いったいな・・・」

 言いかけた口をふさがれ、店の外から見えない棚の影に隠れた。硝子張りの店の戸から、先ほどの声の主らしき数人の女性が店の前を走って通り抜けるのが見えた。

「危なかった・・・」

 多多次朗が息をついて、紫季の口をふさいでいた手を離した。

「彼女達は?あなたを探してましたよ?」

「年がら年中オレを追いかけてる」

「会えば追いかけられなるのでは?」

「会ったらもっと大変なことになる」

 多多次朗はばしばしと着物を払って、懐から出した金色の櫛で髪の毛を整えた。それから、銀色の板のようなもので、ちらりと自分を写し、頷いた。

「小野田様」

「やあ」

 店の主人らしい大柄な男が・・・もっとも、多多次朗のほうが背はずっと高いが・・・多多次朗と“異国の挨拶”を交わした。どうやら顔なじみのようだ。

「先日手に入れたばかりの“へあくりぃむ”が・・・」

 言いかけた主人に多多次朗は手を突き出して制し、軽く首を振った。

「では、本日は何をお求めで?」

「今日は友人の買い物のお供でね」

 多多次朗は店の中央にある大きな卓のそばに紫季を呼び寄せた。卓の上にはつやつやと輝くような光沢の、真っ白い布が敷かれ、その上には金や銀をはじめとしたきらきらと眩しいような装飾品が所狭しと並べられていた。

「何か目的のものが?」

「友人の誕生日の贈り物にと思ったのですが・・・あまりにも高価なようですね」

「彼女の年は?」

 多多次朗は慣れた手つきで次々と商品を見ては戻す。

「どうして女の子だと?」

「んー・・・勘かな」

「九歳です」

「ここのものを身につけるのは十年早いかもしれないな・・・八歳の誕生日には何を?」

「今年が初めてです。それに、誰かに誕生日の贈り物をするのも」

 紫季言うと、多多次朗はうんうんと頷き、店の主人に何事か言い、店の主人が奥の棚の引き出しから小さな箱を取り出して、紫季の前で蓋を開けてくれた。

「これは?」

 中身は色とりどりの硝子玉だった。よくみると、それぞれに小さな花や虫の模様が入っている。とても繊細で柔らかな色合いだ。

「蜻蛉玉だ。簪につけるととてもいい」

「簪?」

「ああ、この中から彼女に似合うものを選んで、簪は、自分で彫るといい」

 紫季は多多次朗の助言に従って、薄緑色に薄桃色の桜模様の入ったものをひとつ買った。金額は紫季のお小遣いでは充分だ。紅季は紫季の面倒が見られない分、かなり余分に紫季に四角い金貨を寄越すので、紫季は時々紅季の胴巻の中へ返している。紅季はきっとそれさえも気づいていない。大体がいい加減なのだ。

「どこかの大商人の息子か?」

「いいえ」

「金貨出す子供なんて、はじめて見たぞ」

 紫季は他の子供と遊ぶこともなかった。だから、竜胆や蓮華と知り合って、初めて自分が持っているのは大金だということを知った。そして、普通の子供は普段金を持ち歩いていないということも。

「お礼に何かご馳走でも?」

「いいや」

 紫季の申し出に多多次朗は首を振った。

「ご馳走してくれるのならば、いつか、紫季が自分の手で金を稼いだときにしよう。その金は、親父さんが稼いだものだろう?大切にしないと」

「わかりました。ありがとうございます」

 店の外に出ると、陽は傾き始めていた。

「さて、楽屋に戻って夜の公演に備えるとするか」

「どうもありがとうございました」

「どういたしまして。これくらい、お安い御用だ」

 多多次朗は買い物のことを言ったのだろう。だが、紫季が本当に礼をいいたかったのは、買い物のことよりも、さっき多多次朗が教えてくれたことだった。

 

「おい、さっきから熱心に何やってるんだ?」

 月にいる妻を話し相手に酒を飲んでいた紅季は、夕食を終えてから、小刀を片手に一生懸命何かを削っている紫季の手元を覗き込んだ。

「なにって、別に・・・」

 紫季はそっぽを向いた。蓮華に贈る簪を作っているなどと紅季に言ったら、また蓮華とのことについていろいろうるさいに違いない。

「そんなものを作っているところを見ると、ついに蓮華ちゃんと恋仲になったのか」

 紅季がごろんと横になって腕で自分の頭を支えながら月を見ている。

「・・・なってません!」

「じゃあ、まだ片想いか」

「・・・父上ってば・・・」紫季は眉をしかめて渋い顔をした。紅季の言うことは間違っていないのだ。蓮華のことは好きだが、蓮華の気持ちはどうなのだろう?

「どれ、俺が教えてやる」

 紅季が自分の小刀を取り出して、紫季の拾ってきた枝の中から適当なものを取って削り始めた。手際よく、するすると削り、それは瞬く間に愛らしい狐の根付の形になっていった。

「・・・・・・!」

 紫季は紅季の小刀捌きを目をまん丸にしてみていた。

「上手いだろう」

紅季は愛らしい狐の形になった木を自慢げに月の光にかざした。紫季に自慢しているのではなく、祈菊に自慢しているようだ。紅季の話し相手は大概祈菊だ。月が出ていないときは紫季と話をするが、月が出ていれば祈菊と話す。

「こんなこと、どこで習ったんですか?」

「習ったわけじゃない」紅季は狐をやすりで磨き始めた。「愛する祈菊のために数え切れないほど作った。だから、上手くなったんだ」

紅季は磨き終わった狐を祈菊の形見である彼女の小袖の生地の切れ端に大切に包んで枕元に置いた。どうやら、祈菊への贈り物にするつもりらしい。

紅季が刀以外に持っているものといえば、祈菊の形見の色とりどりの布をたくさんと、いざというとき護身用にもなる金属製の簪、祈菊が縫ってくれた何枚かの着物と寝巻き、それに祈菊とお揃いの水晶の首飾りだ。透き通った淡い桃色の石の真ん中に穴が開いていて、そこに皮の紐が通してある。石には“祈菊”の文字が彫りこまれている。

「根付だけじゃなくて、簪も彫れるぞ。お前もそのうち上手くなる。蓮華ちゃんと恋仲になればな」

「はいはい」

 紫季は忙しいので紅季の話は軽く流した。

「恋をしてると幸せだぞ。な~祈菊」

「父上は今でも母上と恋仲なんですか?」

「当たり前だ。俺と祈菊は永久に恋仲兼夫婦だ」

 紅季はまるで祈菊が今でも生きていて、常に傍にいるような口ぶりで話す。だから、紫季は時々思うのだ。もしかしたら、祈菊は本当に天女で、自分が寝ている間に祈菊は月からやってきて紅季と会っているのかもしれない・・・ありえないことだとは分かっているが、紅季が話すのを聞いているとついついそんなことを考えてしまうのだ。 それに、時々妙なことが起こる。夜眠る前にからだった花器に一輪花が生けられていたり、ほころびた着物がいつの間にか繕われていたり、紅季がやったのかと最初は思っていたが、この父がそのようなことをするはずはない・・・ならば、誰が?


 町に市がたった。表通りはいっそう賑やかになり、夜になっても賑わいは昼間と変わらない。むしろ、夜のほうが人が多いようだ。それもそうだろう、昼間は仕事で忙しかった大人たちが、夜には手が空いて市にやってくるのだから。

「ほう、なかなかすごいもんだな」

 いつもは息子をほっぽりっぱなしの紅季が珍しく紫季と一緒に歩いている。夕方、日の落ちる前に仕事を切り上げて、二人して市に来たのだ。

「紫季、腹減らねぇか?」紅季が帯を締めた自分の腹に手を当てた。「何か食いたいもんがあったらどんどん言え、鰻か?寿司か?それとも・・・」

「父上、ちょっと待ってください」

 紫季が自分の前を歩いていた紅季の着物の袖を引いて止まらせた。

「ん?」

 紫季はとある商人が広げている露店の前で足を止めた。硝子を商っている店だ。硝子細工の可愛らしい小物や装飾品が所狭しと並んでいる。だが、紫季が茶色の瞳を輝かせて見詰めているのは、木枠にはめられた銀色の板だ。あの日、舶来屋で多多次朗が自分を写していたのと同じもの。

「ここは男が見るような店じゃないぞ」

 紅季の言うとおり、客は女性客ばかりだ。

「先に行っててもいいですよ。後から追いつきますから・・・」

 紫季は銀の板たから目を話さずに言う。

「今俺がここを離れたら、お前が俺に会える確率はきわめて低いと思うぞ・・・付き合うさ、俺にも覚えがあるからな」

 紅季は息子と肩を並べて店を覗いた。

「不思議だな・・・俺が写ってる」

「これは・・・」

 紫季が見入っていると、店の主人が一枚とって渡してくれた。裏面には珈琲色の木枠に、つややかに光る小さな貝細工の兎がはめ込まれた螺鈿になっていた。

「鏡だよ」

「鏡?」

 氷のように滑らかで、星のような輝きのそれは、なんとも不思議で、夜空を写すと、どこか別の世界につながっているようにも見えた。この間、多多次朗が懐から出していたのと同じものだ。

「おいくらですか?」

「二武銀」

 紫季は真四角の銀貨を二枚渡した。

「まいどあり・・・旦那はどれにします?」店主は紅季に声をかけた。

「俺も同じものを」

 紅季も同じ鏡の、裏の螺鈿が猫のものを選んだ。

「旦那方には似つかわしくない買い物だ」店主が笑って金を受け取ると、きれいな青い布に商品を包んでそれぞれ手渡してくれた。

「こいつはおまけだ、取っといてくれ」

 そう言って店主が二人に差し出したのは何か文字の書かれた札のようなものだった。紫季は店の瓦灯にかざしてその文字を読んだ。

“恋愛成就”

「商売柄、旦那方のようなお客が多くてね」

「ありがとう」

 ふたりは礼を言って、店を離れた。

「さて、今度こそは飯を食おう」

「はい」

「何にする?」

「父上と同じものを」

 紫季はあまり自分で選ぶことはない。紅季が選び、紫季がついていく。

「鰻だな」


 市から戻り、城の中にある風呂に入って、部屋に戻ると、紫季は今まで彫った中で一番うまく出来た桜の彫りこまれた簪の先に、多多次朗と買った、桜の蜻蛉玉を埋め込んだ。

「出来た!」

「どれ・・・なかなか上手いな」紅季の褒め言葉に、紫季は素直に喜ぶ。「一枚やるから、これに包め」紅季が祈菊の形見の四角い布を広げて紫季に選ばせようとした。

「でも、これは父上の大切な宝物でしょう?」

「そうだ。俺の大事な祈菊のものだ。そしてその簪は、お前の大事な蓮華ちゃんへの贈り物だ。違うのか?」

「その通りです」

 紫季は結局、桜色の布を貰って、それに丁寧に簪と鏡を包んだ。明日は蓮華の誕生日だ。


「紫季さま」

「おはよう」

 紫季はぎこちなく微笑んだ。紫季はいつ蓮華に簪を渡そうか、昨日の夜からそればかり考えている。出来れば蓮華と二人きりのときに・・・だが、そうなると、行きか帰りしかない。驚かすくらいがちょうどいい・・・先生はああ仰ったけれど・・・。

 紫季が考え事ばかりしている間に、蓮華は紫季の手を引いて、あっという間に『桜月』の店の中に入っていた。

「おう、紫季、おはよう」

 竜胆が小豆を茹でながら声をかけたが、紫季は上の空で、「私ですか?」とか言う意味不明な返答をしてしまった。

「おまえ以外に紫季がいるのか?」竜胆は首をかしげて言った。

「あ、いえ、そうではなくて・・・」

「紫季、砂糖」

「はい」

 考え事をしていたので、砂糖つぼの中に入っていた匙ごと砂糖をなべの中に入れてしまった。

「紫季!」

「はい?」

「匙が中に入ったぞ」

「ごめんなさい」

 慌てて菜箸で匙を拾おうとしたが、焦っているので上手くいかない。

「紫季様、貸してくださいな」

 蓮華に菜箸を預け、匙を取ってもらった。

「ありがとうございます」

「どういたしまして」

 にこりと笑う蓮華に、内心溜め息をつきたくなった。本当は蓮華を喜ばせることばかりしたい日なのに、最初から蓮華に迷惑をかけてしまった。

「どうかしました?」

「いえ、なんでもありません」

 そもそも、誕生日の贈り物とは、いったいいつ渡すものなのか・・・それも訊いておけばよかった。

「さて、ゆであがったから、俺はちょっと買出しに行ってくる。蓮華、紫季を残していくから半刻ばかり、ふたりで留守番を頼む」

「はい。いってらっしゃい」

「え?」

 紫季の留める間もなく、竜胆は何を買うのかわからない買出しとやらに出かけてしまった。今日は竜胆の両親が不在で、さんにんで店番をするように言われていたのに・・・。

「紫季さま、大丈夫ですか?」

「あ、え、ええ」

「どこかお加減でも?」

「いえ、大丈夫です」

 ぎこちなく蓮華とふたりで準備をしているが、もうすぐ昼時だというのに、一向に客は訪れない。それもそのはず、店を出るときに竜胆が、一時休店の木札を表にかけていったのだから。

「あ、あの、蓮ちゃん・・・」

「はい」

 そろそろ竜胆が帰ってきそうな時間。紫季はようやく蓮華に缶座牛を渡すことができた。

「誕生日、おめでとう」

「わぁ・・・」

 きらきらとした蜻蛉玉の付いたかんざしを髪に挿し、蓮華はとても嬉しそうに微笑んだ。

「最高の贈り物ですわ!」



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