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相談

「さて其れでは皆から今回の成人の儀について持ち寄りたい意見とかあるのかな?」

バルは取り仕切る様子を見せながら、九名の顔を見回しながら言った。

その意見に、太った赤髪の男が呟いた。


「僕たちで毎年に会ってさ、どうなってるか報告会を開いてみるというのはどうかな? 

場所は、え~とね、他の方が嫌じゃなければ僕の実家で開くのはどう?」


 彼は懐から一枚の紙を取り出して回した。

僕の前にも回ってきて内容を見ると、星の沈まぬ宿の大部屋の内容が書かれていた。

そこはレ=メゾンの裏通りの一角にある二階建ての老舗の宿らしい。


「わたくしからも意見が少しありますわ。

その宿はみんなが泊まれるほど豪勢なのかしら? 

いえわたくしの実家は、レ=メゾンで政治を運用する一族の出なのでそのような事が心配になってしまうの」


 背の高い女性である、ミィンがはっきりと力強く発言する。

背が高いうえに上品そうな態度や美貌も相まって、この班でも一番の年嵩に見えた。

まっ、みんな同年輩だけど。

普段見慣れているユマとは人間性が異なっているようにも感じるが、彼女もどちらかというと高慢か。


「うん。

僕の実家の星の沈まぬ宿は、ミィンさんの満足できそうなサービスも提供できるよ。

ごく稀にだけど、高給取りも来るし」


 バルが取り仕切る格好でか両手を打ち叩いた。

その顔は満足のいく結果を得ることのできた者特有の表情をしていた。

さらに意見が出ないかという意味でか、彼は皆の顔を順繰りに見てから黙った。


 ミィンはドレスの中で脚を組み替えた。

その様子は優雅な女性を思わせ、彼女の生まれを感じさせるのに十分だった。

宿を紹介したランバールは、その足の辺りを覗き見たいのか少し姿勢を崩している。

それを知ってかミィンは脚を華麗に組み替えていた。


「君たちは仲が良いようだけど、何か案がないかい?」


 バルは僕らの方に話しを振ってきた。

といっても、冒険家に成りたいと言った手前に変な事は言えなかった。

このレ=メゾン国自体、元々は大国の一部でありその地に居た人材が自分らの“国”を築こうとして何年も作戦を練り、女神の大乱令で結果の勝利で独立したという事であった。

そう、支配側の霊魂石をその兵団の意志で説得した。

敢えて言うなら、影響下から抜け出たという感じかもしれない。


「えっとそうだね。

僕は冒険家に成りたいって言ったよね? 

そこで発見した情報を纏めあげて君たちに紹介するというのはどう? 

といっても、未だ師事先も決まっていないけど……」

最後の方が尻すぼみになってしまったが、誰もそこまでは気づいていないようで安心した。


「これで三案か。

他にはあるのかい?」


 静かな空気が流れている。

たまに篝火の爆ぜる音が響き、他の班以外には夜間に活動する獣類の吼え声だけが響いている。


「それではこの私が最後の案をあげよう。

皆は心して聞くように」


 大柄且つ筋骨たくましい年齢不相応な男のババが言った。

その声音は、体格と同じように低くてまるで地底の底から鳴り響くかの如くであった。

そしてその片方の拳を握りしめるて、はっきりと言葉を語った。

そのセリフは僕の中で、真の班長と呼べるような響きを伴っていた。


「それは━━毎年発見された地点への冒険旅行を行い親睦を深めつつに、提供された宿でジラセ殿が見つけ出した成果を発表する機会を設けるのはどうだい? 

私は全員の案を混在させた素晴らしい内容に思えるがな」


 彼はしっかりと大胸筋の発達した胸を張った。

もっとも、発達しているとはいっても僕ら成人したばかりの未だ未成熟という体型の範囲内であったのだけど。



「成程。

俺はババの意見が一番真っ当であるように思える。

毎年開くのにしても、何か題材がないと困るだろうしね」

「わたくしも宜しいですわ。

絆を確率することは、いずれくる“女神の大乱令(ガッデス・ウォー)”での一部隊として動く時の利点ともなるかもしれないのも感じるわ」

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