最初の話
完全ファンタジーの世界を描きました。
情景描写はほぼ排除、会話とストーリーだけで勝負じゃーっ
誰か読んでね
「くそっ!!やっぱ無理だ!!
聞いてた話と全然違う……」
冒険者の酒場で小さなホビットがつぶやいた。
ここは大魔導士が隠れ住む洞窟の近くにある冒険者の街。
あの洞窟の中には有名な大魔道士が住んでて、お宝たんまり持ってるって聞いたから、こんな辺ぴな所まできたのによー全くだぜ。
お宝なんか全然ありゃしねーし、中に入ればモンスターだらけで逃げるのが精一杯だったぜ。
ホビットは呆れた顔で1人愚痴っている。
すると店のマスターが声をかけてきた。
「どうしたんだい?浮かねー顔してよ」
「どうしたもこうしたもねーよ、大魔道士のお宝をちょいと拝借しようかと思ってよ、ここまできたんだが、モンスターだらけで参っちまうよ」
ホビットがぼやくとマスターが語った。
「お前さん知らんのかい?あの大魔導士はもういないぜ、一ヶ月位前に6人組の奴らが来て、あの大魔道士がやりたい放題やってるからって倒しに来たのさ」
ホビットはそれを聞いて
「まじかよ!!
じゃっじゃーお宝は?」
「それがよう あの大魔道士ケチでさ、倒されそうになった時に呪文でお宝を全部モンスターに変えちまったのさ」
マスターは両手の平を上にして呆れた顔で事の成り行きを語った。
「じゃっじゃーよう
お宝はもうないのか!?」
その問いに
「いやっなんでも、モンスターを倒せばお宝に戻るらしいぜ!!
だからこの小さな街は今、大繁盛なのさ」
マスターはそういうとビールをホビットに渡し、
「まっ一杯飲みな、おごるぜ、その代わりモンスター倒したら、後でたんまり飲んでくれよな」
ホビットは困った表情で
「いやっ!俺には無理だぜ、あのモンスターまじでこえーし、きもちわり〜しよ、俺の情報不足だった、家に帰るぜ」
それを聞くとマスターが店の奥から何やら小さなナイフを持って来て言った。
「お前さんにこれやるよ、あのモンスターたち別に倒さなくてももいいんだぜ、体にちょいと傷をつけると、そこから金貨や銀貨が出てくるらしいんだ、そいつを拾って一目散に逃げればいいんだよ」
ホビットは少し考えながら
「でも、あいつらまじでキモいんだよ、できるかな〜俺、ホビットでちっこいし」
それを聞いたマスターは
「まっ!物は試しだ行って来いよ」
ホビットは渋々洞窟の入り口までやってきてぼやき続けた。。
「くそっなんで倒しちまうんだよ…大魔導ってそんなに嫌われてたのか?てか何やらかしたんだよ。そんでもって、何でお宝をモンスターにしちまったんだよ、意味分かんねーしよ」
「まっぼやいてても仕方ねーからちょこっとやってみるか」
そういうとホビットは洞窟の中に入っていった。
中は薄暗く、ジメジメとしていた。ホビットは奥の方を見つめるがそこは漆黒の闇でしかなかった。
「灯り、灯りっと」
そういうと彼は背負ったカバンから半透明の石を取り出すと手のひらで叩いた。するとホワッと青白く光り始めた。
「これで少しは周りが見えるか」
ホビットは石を片手に持ち奥へ進んでいく。
そして、しばらく進むとホビットは「確かこの辺であの気持ちわりぃ奴にであったんだよな」
と思ったその時、足元に不気味な感触を感じた。ムニュっ足元に灯りを照らすとそこには、半透明でウニャウニャ動くモンスターがホビットの足にまとわりついていた。
「うわーっこれだけコイツだよ、気持ちわりーなっ!!
なんか、くせーし、きたねー緑色しやがって」
ホビットはマスターに言われた通りナイフでちょこっと切りつけた。
しかし、そのモンスターはベタベタとした液状で切ることができなかった。
「くっそ!!あの親父!斬れねーじゃねーか!!」
ホビットは不機嫌な声でいった。
諦めて街へ戻ろうとしたとき、モンスターの中に拳ほどの大きさの黒くて丸い玉があるのを発見する。
ホビットはその玉をみて
「もしかして、これか!!
そう言って、ナイフでその玉を突き刺した」
するとモンスターは「ジュー」っという音とともに蒸気となり消えていき、1枚の銅貨に変わった。
「えっまじかよ!モンスターが銅貨になったぜ、てか、倒したのか?、コイツ弱っ、てか銅貨って!!こんなんじゃーなんにも買えねーじゃーねーか!!」
そう言うと、コインを拾いポケットに入れて、とりあえず街に戻ることにした。
街に戻りマスターの所へ行くとホビットはポケットのコインを取り出し、洞窟でのことを話す。
それを聞いてマスターは
「あーそりゃ〜 スライスって奴だ、モンスターの中でも伝説級のくそ弱さだ、他の奴らはみんな踏まないように避けて行くよ」
ホビットは呆れた表情で
「なんだよ、俺、そんなモンスターにビビってたのかよ
じゃもう余裕だな」
そう言うと再び洞窟へ向かおうとするとマスターが
「ちょっと待った方がいい、手の臭い大丈夫か?」
ホビットは何気無く手の臭いを嗅いだ。
「うえ〜っくっさ!くっさい、なんだコレ」
マスターが笑いながら
「それがスライムの唯一の攻撃!!
1週間は取れんらしいぞ!!」
「洞窟の奥はコイツとは比べ物にならないモンスターがウジャウジャいるらしいから気をつけろよ」
「イヤっもう無理!ひとりじゃ無理!!もう帰る!!
風呂入る!!
くっさい思いして銅貨1枚っ!やってられっかよ!!」
ホビットのぐちは止まらなかった。
それを聞いたマスターは
「なんでも1人でやろうとしたら上手くはいかねーけどよ、仲間を集めりゃ何とかなるんじゃ〜ねーかな」
と周りを見回した。
酒場には色々な種族が入交って酒を飲んだり談笑をしていた。
「仲間ね〜」
ホビットは周りを見回す。
強そうなのはいっぱいいるけど仲間って感じじゃなさそうだな、とりあえず話かけてみるか…
「マスターありがとよ」
席を立つとホビットはとりあえず1人のドワーフに声をかけた
。
「こんにちは、私めはホビットのリアムと申します。少しお時間なんぞいただけないでしょうか?」
彼はとことん低姿勢で話かける。
ドワーフは小さな彼を見下ろし
「なんだい?あっ、君もモンスターを倒してこれ以上、街の人やお宝目当てのこそ泥の犠牲者を減らし平和な世の中を作る為にやここまでやってきたのかい?ちいさいのに凄い心がけじゃないか」
そういうと彼は握手を求めた。
リアムは嫌っ俺はこそ泥の方です。と思ったが口に出すのをやめた。
ダメだ!こんな正義の味方みたいな奴とは組めねー、コイツにはコイツにあった仲間がいるだろ…そう思ってその場を立ち去った。
仲間を見つけるってのも難しいなー
誰かの仲間に入ったほうが早いのか?
ふと、酒場の壁に目をやるとそこには張り紙が色々とあった。
その張り紙には
『屈強な戦士募集中』や『回復の呪文暗記できてる人募集中』『街の秩序を守る人募集』等が貼ってあった。
だか、いくら見渡しても、『こそ泥』の文字はなかった。
すると1人のエルフが近づき
「仲間がほしいならここに書いて貼っておくといいわよ」と小さな声で言った。
「ありがとう」リアムはそういうとマスターに紙とペンを借りてニヤリと笑みを浮かべこう書いた。
『護衛募集中』
募集内容
大盗賊 リアム様の護衛
洞窟内の護衛、募集中!!
条件:大魔導師の部屋までの護衛
成功報酬、伝説の剣
大魔導師の究極魔術の書
大いなる聖典
よし、出来上がった張り紙をみて、嬉しそうに頷き、壁に貼った。
全部大嘘だけど、これに釣られて誰か来ればそれで良しと、後は口から出任せで乗り切ろう!
バレたら、特技のトンズラだ!
リアムはそう思いながらマスターの方をみると、マスターはこちらを見てニヤリと笑っていた。
しばらく酒を飲んで時間を潰しているといかにも重そうな鎧を着た髭モジャのドワーフがマスターに向かって
「あそこに書いてある、大盗賊 リアムって何者だい?」と聞いていた。
マスターは気を効かせてあることなあこと出任せを言った。その顔は少し楽しそうだった。
そしてリアムに目配せをした。
ソレを感じたリアムは椅子の上におもむろに立ち上がり、ドワーフに向かって堂々といった。
「そのリアム様ってのは俺のことだ!!
護衛になるか?伝説の剣をくれてやるぞ!!」
ドワーフはリアムの顔をニコニコしながら見つめ
「あなたが大盗賊 リアムどのか?面白い!!
俺たちの仲間にだったらしてやっていいぞ!!
まっ仲間には大盗賊ってことにしといてやるから、
護衛ってことにして、あいつらた騙されるぞ」
子どものような笑顔でそういった。
リアムはきょとんとした表情で
「嫌だなー、恥ずかいじゃないですか…わかってたんですね」
ドワーフは
「あぁ最初から全部聞いてたぜ!
まっ俺たちもお宝目当てでここに来たんだ!仲間は多い方がいいし、おもしろそうだからよ、仲間に合わせてやるよ、大盗賊 リアム様よ」
そういうと彼は重そうな兜と剣を持ち、リアムを冒険者の宿へ案内した。
さてっ
この後ドワーフの個性的な仲間たちと出会うんだけど…
主役はホビットのぐちばっかりのホビット、リアムだからよろしくね。
これまでの情報
主人公
名前 リアム
種族 ホビット族
職業 こそ泥
装備 小さなナイフ 小さなバッグ
アイテム 光る石
獲得品 銅貨1枚。
モンスター
名前 スライム
種族 スライム
レベル 1
攻撃力 0
防御力 1
特性 ベタベタして気持悪い 臭い
お宝 銅貨1枚
リアムの前に現れたドワーフ
名前 ???
種族 ドワーフ族
職業 戦士?
装備 剣? 鎧? 兜? 小手?
アイテム ???
情報 冒険者の宿に仲間がいる。
頑張って書くから
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