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第二話魔王の問いかけ


〜前回のあらすじ〜


定期依頼の魔王城の探索に向かった冒険者パーティの前に現れた魔王ケント、そしてケントは逃げるつもりなのだろうと看破すると一つの条件を提示してきた、リーダーギンは魔王の条件にどう答えるか


ケント「……答えは決まったかな?…私の気を試しているのなら、早くする事だ…私の気はそんなに長くは無いぞ」


とそう告げると冒険者達の真横の地面が大きく切り裂かれる


ギン「…無理だ、あんたの事はどちらにせよ報告しなきゃなんねえんだ…そんな存在に情報を教えたなんて…今度は魔王へのヘイトを俺らが向けられる」


と意を決してそう返すと魔王はニィと笑う


ケント「ならばお前の王国に私の力を貸してやろうでは無いか、私は此度の生で部下もいなけりゃよるべも無い、此処で歴史上唯一魔王を雇った国として安寧を築ければ…お前達は一躍英雄だ、歴史にすらその名を残せるだろうさ」


とギン達にそう提案すると冒険者達は目を見開き


サラ「…そんな言葉をホイホイと国王に伝えろっての?…しかも魔王であるあんたの発言をね」


とサラはケントを睨みつける


マニラ「そうですよ…今までどれだけの人が」


とサラが続け様にそう言おうとした時


ケント「我がいつ人を殺した?」


とマニラにそう問いかけるとマニラは言い返そうとした瞬間、ハッとした様子で目を見開く、そう、目の前の魔王は生まれたて、つまり1人も人間を殺してないし悪巧みもしていないのだ


ケント「我は確かに魔王だが先代がやらかした事を持ち上げられても我は無関係としか言えぬな…それとも何か?お主は犯罪を明かした親の子にも嬉々として石を投げつけるのか?」


と腕を組みながらマニラにそう問うとマニラはバツが悪そうに黙り込んでしまう、そしてリーダーであるギンが手をスッとマニラの前に出すと


ギン「彼女はうちの看板娘なんだ、あまりちょっかいかけてもらっちゃ困るな」


とそう言うと魔王はそれを見て呆気に取られた後ケラケラと笑い


ケント「呵々、これは失敬、脱線し過ぎたな」


と笑いながらそう言うとギンの方を見やる、そしてギンも魔王の目を見ると


ギン「…お前はこれまで嘘をついてない事は魔法使いや聖女が嘘だと言ってない時点で嘘では無いとは分かってる、その上で聞く、悪事をなすつもりはあるか」


とギンは真剣な顔で問いかける、すると


ケント「無論、それが魔王だからな、ただそれで誰が益を被ろうが私にはわからないかもな」


と簡潔にそう答える、それを聞いてギンは俯いた後、ギロッとケントの目を睨むと


ギン「…いや、俺ではなくお前が選んで貰おうか」


ケント「何?」


ギンのその発言を聞き目を細めながら問いかける


ギン「腐っても魔王だ、お前は庇護下に降りながらも自分の有効性を示すために色々するだろうよ、しかもあんたは少し話しただけでわかる、それなりに賢いこともな…そんな奴を招き入れたなら俺らは歴史上史上最悪の英雄として名が刻まれちまう、故に選んでもらおうか!!悪事をやめるか否か!!」


ケント「!!」


とギンの問いかけに対してケントは目を見開き、そして嬉しそうに笑みを浮かべる


ケント「見事だ、よくぞ答えてみせた、その上で、その変化の誘い、蹴らせてもらおう、私は魔王としての私が大好きなのでね!!」


とマントを生成したなびかせながらそう言うと続け様に


ケント「さぁ!我を撃ち倒して勇者として名を残したければ来るがいい!!絶望と共に沈む覚悟があるのならばなぁ!!!」


とそう叫ぶと


ギン「てめえら!!一世一代の大舞台だ!!腹括れ!!」


とそう鼓舞し一斉に構えを取る、今ここに魔王と冒険者パーティの戦闘が始まった!!




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