裏設定(「夢と幻想の狭間で君と」時点)
舞台:
三大世界「現実」「幻想」「夢」のうち、幻想と夢と間にあるとされる「夢嶺」が舞台。(三大世界の位置関係は別記)
あらすじ:
勉強はできるが友人の少ない冴えない男子高校生、稲村湊人が突然迷い込んでしまった異世界で幼馴染の香野玲唯と共に元の世界への帰還を目指す。———いつかまた、君と会える日が来るように。
キャラクター:
稲村湊人:冴えない男子高校生。身体能力は普通。勉強は学年でも一位争いを繰り広げるほどだが、授業中の態度がいいとは言えず、評定は4ほど。いかんせんコミュ力が欠如しているので、友人と言えるのは幼馴染の香野玲唯と町田紡木だけである。本人曰く玲唯と紡木以外は関わることのできない空気みたいなものだとか。なお見知らぬ人には話しかけることができる。呼び名は「みなと」「みっくん」
香野玲唯:湊人の幼馴染。クラスの中では成績はいい方ではあるし、学年でも上位には入るが、湊人と激戦を繰り広げているもう1人とは明らかに点数差がある。コミュ力は申し分ないほどで、クラスの中では一目置かれる存在だが、本人は湊人と紡木以外に友情を超える感情を感じたことがない。メンタルが結構弱い。精神的には不安定。名前を見た時にちゃんと「ゆい」と読める人は少なく、大体「れい」と読まれていることが悩み。呼び名は「ゆい」「ゆいちゃん」「こーちゃん」「れーちゃん」
町田紡木:湊人の幼馴染。成績はあまりいいとは言えないが、雑学王というべき豊富な知識量がある。コミュ力はそこそこであるが、本人があまり人が好きではないらしく、友人は少なめ。女子からは少なからず人気があるが、紡木自身が理想としているのは小学生の頃に一度会った従姉妹で、それに合った人がいないとよく嘆いている。名前のせいで女子だと勘違いされることがあるが、彼はそのことを役得だと思っている。呼び名は「つむぎ」「つむつむ」「まっちー」「まちつむ」
気候・地形:
夢嶺でよく見られる平凡な土は、とても肥沃で、農業にとても優れているとされている。しかし、水が川や湖のように存在していることは稀で、現時点で彼らが知っている唯一の水源地ははるか200km以上離れたところにある「ユームル湖」である。そのため、現時点では、土を無理やり圧縮し、水を搾り出し、残った土を肥料として畑に撒くという方法をとっている。
気候は、元の世界で言うところの「高山気候」と「亜寒帯湿潤気候」の間のような形で、平均気温は13℃前後、しかし季節サイクルがあるらしく、夏に似た「スミ」という季節は、平均気温が20℃前後、逆に冬にあたる「ワタ」は平均気温が6℃前後となっている。
文化:
アーケンス王国の文化レベルは日常生活などにおいて科学技術を必要としないものに関しては20世紀代、それ以外は中世で止まっている。なお、おおよその動力は魔力と光で賄えるため、蒸気機関などが必要とされている機械も一部採用されていたりする。
言語は、初代国王とされる「アースレト」の制定したアーケンス語が使用されている。アーケンス語は「英語」と「ドイツ語」、そして「ロシア語」を混ぜたような中身になっていることから、初期の王国の重臣や国王はその地域の出身だったのだろうと推測できる。
国民性は、おおよそおおらかで、勤勉というほどでもないが怠惰でもない。また、魔法による犯罪を防ぐため、ほとんどの人々が幼い頃に「攻撃抑制」という半ば洗脳のようなものをかけられる。もっとも、それは魔法を攻撃に使うことができないだけなので、武器を使ったり防御することはできる。王国軍は幼い頃から候補者を募り、彼らを鍛錬して兵士にしているので、彼らに攻撃抑制は存在しないが、強い忠誠心と正義心があるので、今までの犯罪例はわずか3件のみである。
国内事情:
アーケンス王国は2つ問題を抱えている。一つ目は国王の後継者である。現在の国王はまだ31と若いが、その妃探しが難航しており、このまま跡取りのいないまま死去してしまうと、国内が混乱に陥ることが想像に難くない。養子をとるのか、それとも国王の妃を探すのか、その判断に苦しんでいる。二人目は集団犯罪組織「13日の金曜日」である。彼らは集団で殺人者の育成を行う凶悪組織であり、現時点でもっとも大きい犯罪組織である。所属メンバーは150人程度だとはされているが、進出鬼没であることから素性が未だ掴めていない。彼らは必ず5人で出没し、揃って真っ黒なローブと白い仮面を身につけている。手には武器を持っているやつもいれば魔法使いもいるらしい。彼らは非常に野蛮で醜悪であり、殺した人間の肉を食したり、殺した女を死姦したり、死体を跡形もなくなるまで攻撃するなどと蛮行に蛮行を重ねていることから、一部の地域では「アルティメカ・ヴォスカータ(究極の悪)」と呼ばれている。