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嫌いな男や女について。

作者: 安孫子太郎

高校生の男たちが嫌いな理由が明確になってきた。とにかくモテたいとの性的衝動が激しすぎるがゆえの斜に構えた悪ぶった態度が目につくからである。とにかく粗悪で軽薄な応対をすることで異性へのセックスアピールになっていると思いこんでいる。それが浅い知恵のなかから出した唯一の答えである。

大学生になってもその傾向が少しも減少することなく、ましてや高校時代はカースト最下層で生活していたがために余計にたちの悪いものになる。それについてチヤホヤとする一定数の女たちがいることは確か。そのためにこの目に余る光景を撲滅することは難しい。社会に出て、仕事で生活費を稼ぎ始める日までその態度が改められることもないだろう。その日まではところかまわず大声を出す。周囲の迷惑を考えることもなく、集団で駅の改札口前などにたむろして騒ぎ続ける。

人前で臆することもなく威張った雰囲気を出せるのもの基本的には集団行動をしてる時のみであり、何かしらの発言を求められ正式な場で声を発することにでもなれば、うってかわったようにシュンとしぼみ込んでしまう。その他大勢の1匹にしかなれず、根本的には自己を喪失している。就職を前にしたとき自分しかできない仕事があるはずだ、やりがいのあることを、派手なことをと夢を見始める。その夢に破れ、おのれに降りかかる社会的評価を目の前にした際に初めて挫折を味わう。


話はそれるがチャラチャラとした高校生、大学生の女たちも同様に好きではない。好きではないとうか、虚しさみたいなものを同時に感じてしまう。若さを武器に傍若無人に振る舞い、口にするのは異性のことのみであり、性にあけくれる。少々大人しめな顔の整った子には陰湿な嫌がらせを続ける。声を大きくだし自分のほうが上の存在であるとアピールをする。そのような女たちも年を重ね社会に出たとき現実的評価を前に挫折を味わうこととなる。どれだけ着飾り、かつては男を選ぶ立場にいたとしても、次から次へと押し寄せるより若い世代に白旗を揚げるしかなくなっていく。関心は異性のことのみで、何の教養も身につけることなく努力を怠ったばかりに、辛い職に就く。休みもなく賃金も安く、少しも望んでいなかった職へと。少しずつ夢から醒め、現実を受け入れていくしかなくなるその先細りの未来がとても虚しい。自己には何も望めないため、ステータスのみで男を探し始める。しかしながら相手にされるわけもない。

若く美しい女たちに勝つことはできないからである。それがゆえに心までも醜悪になり、ますます、いい男を遠ざける結果になるのだ。

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