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2.臆病な自分。

絶対にこの気持ちを伝えて困らせたりしないから、友達として出いいから……そばにいて、少しぐらい独占欲、出してもいいよね?

って、やっぱ気持ち悪いか……私。

あぁ、どうして二次元と現実はこんなに違うの?

女の子の可愛いシーンだけ集めた失態のない完璧な女の子に、こんなボロばっかで可愛くないリアルの女の子が勝てるわけないのに……。

それに私、知ってるんだよ。

恋愛ゲームちょっと覗いたの。

そしたら私と思ってることが同じだったシーンもいくつかあった。(ラブ○ラスじゃないけど。)

それってさ?気持ちを素直に言えるから、相手に素直に伝わるから、二次元がいいの?

三次元じゃ、捻じ曲がっちゃうし、素直になれないし、ギクシャクしちゃうから、リアルじゃ、ダメなの?

教えてよ……。

「藤堂……。」

「んぁ?」

「二次元の子、やっぱりかわいい?」

「あったりまえだろ!俺のことバカにしてくる女子もいないし、みんな可愛いし、素直だし、一途だし!!」

ねぇ、一途なだけじゃダメ?と喉まででかかった言葉を飲み込むと、私は頷いた。

「そうだよね。でも藤堂ってそんなにリアル女子嫌いなの?」

「基本的には好きじゃないね。」

「あのさ、私女子なんだけど。それって藤堂には私が女子には見えてないってこと?」

顔を引きつらせながら聞くと、藤堂はあたしを見た。

思わず驚いて声を上げそうになった。

「ん~……藤崎は俺のこと避けたりしないからな。嫌いじゃないよ。」

笑顔でそう言われて、思わず赤面した顔を下に向けた。

「そ、そう。」

我ながら気持ち悪い反応をしたと思う。

でもきっと藤堂だからばれないって信じてる。

「あ~○ラス○ラス欲しいわ……二人きりでお泊まり、手握るとか、ロマンだろ!?もう!!」

「それって、下心丸出しってことじゃないの?」

「な!何言ってんだよバカ!そりゃ、ちょっとはあるかもしんないけど、純粋にお泊まりだろ!」

ふ~ん?じゃあ藤堂が誰かちょっとでも気になる女の子と一緒に泊まりに行ったら、そーゆーことするの?

「藤堂ってさ、リアル女には興味ないんだよね?」

「まったくって訳じゃないが、あんまりないな。何で?」

「いや、手握られて“まだこうしていたい……”とか言われるの望んでるのかなぁって。そんで下心とか満々で襲っちゃったりするのかと……。」

私が苦笑すると藤堂が怒った。

「だからどうしてそう人の純粋な気持ちを下心込みで構成させるか!って、あれ?俺、ラブ○ラス○ラスについてそんな台詞まで詳しく言ったっけ?」

その瞬間に私はしまった!と思った。

だって、好きな人のこと、少しでも知りたいって思うのは当然のことでしょ?私だけじゃないはず。

だから少し調べてみたの。

そしたら……出てきて……。

キーンコーンカーンコーン。

いい感じに学校のチャイムが鳴った。

「ま、いいや。じゃ、またな。」

「うん。」

“またな”些細なことなのに心に残る。

わかってる。気持ち悪い。

だけど……どうしようもないんだもん。

可愛くないよね……本当に私……。

ため息をついたら先生が「ためいきつくなよ~。」だって。

可愛くなれるならなりたい。

でも、二次元にリアルはかなわない。

だから怖い。

怖いの……臆病な私を許してね。

ああでも、許すも何もないよね……。

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