72.健やかな朝
Q.どうしてこの物語には女の子ばっかり出てきて男の子があんまり出てこないの?
A.私(作者)が色んな意味で男の子苦手だからです。事情は…まぁお察しください。あ、あとついでに言うと情事も苦手です。どうでも良いかもしれませんが
場所:首都のヘマ邸(途中で移動)
「おは…おはよ!えーっと…ヘマ?」
瞼を開けるとカナがそう笑いかけてきた。
マノ呼びじゃなくなったらしい。
「おはよ。カナ」
「今日は買いに行くのじゃなくて、久しぶりに朝ごはん作りたくなったから、一緒に作ろ?」
カナがそう言ってくる。
「良いよ。何を手伝えば良いの?」
私はカナの首に両腕を絡め抱きついてベッドから起き上がると、そう言った。
カナはとても素早い手捌きで様々な料理を仕上げていく。
味噌汁やウインナー(っぽいもの)、フレンチトーストにスクランブルエッグなど。
机にはそんな豪華な食事たちが並べられ、さながらディナーのような光景になった。
「つい作りすぎちゃったかも」
「全部美味しそうだし、大事に食べるよ」
そう言って私はカナの頭に軽くキスをした。
ちょっと私…キス多くない?
「ふぇ…あ、ぁりがと…!」
カナは顔を真っ赤にしてそう言った。
スクランブルエッグを1口頬張ってみる。
柔らかい食感と共に、口の中にじゅわっと甘みのあるケチャップの味が広がって、懐かしく感じる。
「どうやって再現したのこれ?」
普通に味がする。
「…色々調合して即興でケチャップっぽい味を再現してみたの」
…しれっと恐ろしいことをする。
ほんとにすごい。
次はフレンチトーストを食べてみる。
パン一切れ一切れが大きいから、小さく切ってそれを口に入れる。
粘り気のある蜂蜜っぽい柔らかい甘みが、口の中をいっぱいにする感じがとても美味しい。
「…これも?」
「…即興」
もはや天才じゃん
「カナ…最高」
「えへへぇ…」
カナは照れたように頭を搔く。
しばらくカナと食事を楽しんでいると、アマネたちとエジェルさんが降りてきたので、全員で食べることになった。
みんなカナの料理をとても気に入ったようで、口々に「毎日食べたい」なんて言われて、カナは照れ過ぎてむしろ困っているといった感じだった。
珍しくエジェルさんがこう提案する。
「今日は全員でまた買い物でもしに行きましょう?今回は全員で固まって、前とは違う場所へ」
もちろん断る理由は無いし、みんなで行くことになった。
「ここなんてどうかしら」
エジェルさんの案内でやってきたのは中央商店街より近場にポツンと佇む"玩具屋"だった。
5人で中へ入る。
広がっていたのは色とりどりに装飾された玩具まみれの世界だった。
「わぁぁ〜…!」
スミレが目を輝かせながらそう声をあげる。
「好きに見てきて良いよ。幾つか買ってあげる」
そう言ってスミレに笑いかける。
「やったぁ!」
スミレはそう喜びを口にして、この色とりどりな世界の何処か…玩具の群れへ消えていった。
「待って〜…お姉ちゃん…!」
アマネが焦ったようにそう声をあげ、後を追って行った。
次回、玩具の世界
次回はスミレ視点になるかもしれません




