62.首都観光③
場所:首都ブルリノ
特にあては無いのでぶらぶらと歩いて良い感じの昼食を摂れそうなところを探すことにした。
こんなことなら、さっきの服屋の人間におすすめを聞いておけばよかった。
「何か食べたいものある?」
カナに何となくそう聞いてみる。
「うーん…サンドウィッチとか?」
カナが自嘲気味にそう言う。
「お肉と血がたっぷりの?」
多分カナはダンジョンで食べた肉の味が、まだ忘れられてない。だから私はそう聞いた。
「……………うん」
カナは小さな声でそう頷いて私の手を握った。
人間ではありえない"血肉が好き"って感性に、自分で戸惑ってるのかな?
実際カナが満足できる肉を出せるお店なんて無いので、サンドウィッチだけ市販のものを買って、前のBランクダンジョンにいたタブ・アクアの肉と血の残りを取り出し、サンドウィッチに加える。
「食べ歩きって感じで良い?」
特製サンドウィッチをカナに手渡しながら、そう聞く。
こんな赤黒いのをお店で食べてたら多分引かれる。
「うん」
カナはまた小さくそう答えた。
「遠慮しなくても良いんだよ。好きなものは我慢せず食べて良いんだよ」
カナの頭を片手でポンポンとしながら私はそう言う。
人外としての生がカナより長いからこその、先輩としてのアドバイス。
カナは私の渡したサンドウィッチを見て、何かを逡巡した後、結局ほうばった。
「………美味しい」
そう言ってカナは自然と微笑んだ。
私も自分の分を食べる。
やっぱりタブ・アクアの肉は美味しい。
昼食は摂れた。次はどこに行こう
「どこか行きたいところある?」
さっきから大人しめになっているカナにそう聞く。
「えっと…何かお土産とか買いに行く?」
自信なさげにカナはそう答えた。
「そうしよっか」
私はそう言って、またカナの頭をポンポンとした。
次回、続き




