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転生したらRPGにすら出てこないグロ生物に生まれちゃった子のお話  作者: 倉石 雨


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59.外交努力

エヴェリン視点

場所:宰相官邸

「オストヘルム帝国に対しては現在、軍経由で圧力をかけつつ交渉を行っております。かなり前向きな返答を頂いているので、近日中に同盟締結が見込めるかと」

気怠そうに外務卿はそう言う。

「そうか。ノイエ帝国の動向に関しては?」

宰相の声に一人が手を挙げる。司法卿だ。

「閣下、それに関してはうち(司法管轄)W a I F(広域介入部隊)から報告を受けております」

司法卿はそう告げる。

「ほう?どのような?」

「…どうやら連中、アストノ立憲王国及びリヴォルツィオーネ共和国への同盟提案を行っているようです。詳しい事は残念ながら分かりませんが、共和国の方は前向きな姿勢だとか」

宰相は苦虫を噛み潰したような表情をしつつ私に目を向けてきた。

「南方作戦司令部の総司令官は誰だったか覚えているか」

宰相がそう聞いてくる。

「フリードル・パウエルス大将が現在は総司令官をやっております」

表のエヴェリンの影響か、前世より人間に関しての記憶力が格段に上がっており、スラスラと答えられた。

「…評価を聞こうか」

「はっきりと言いましょうか。宰相、彼は無能です。オストヘルム軍人の方がまだマシな程度には」

彼は常に兵士と同じ釜の食事を摂ることを好む。

この点だけ見ると"現場思いの兵站をしっかりと理解している将軍"に思えるかもしれない。

が、彼は一般兵、下士官レベルと同じ思考しかできず、上から来た作戦書通りにしか動かない。要するにただの指示待ち人間だ。

「後任の推薦はあるか?」

またまた苦虫を噛み潰したような表情で宰相はそう声を絞り出した。

「アルレルト・ケッセルンク大将が最適かと。高慢さと楽観主義が些か問題ではありますが、防衛戦においてはかなりの実力者です」

防衛戦において楽観主義は重要だ。

宰相の表情が若干緩んだ。

「そうなるよう働きかけておくよ」

宰相はそう言った後、閣議メンバーの全体を見回しながらこう続けた。

「アストノがどう動くかわからんが、共和国が敵となる可能性が高い以上、戦争となった際は厳しい戦いを強いられることとなるだろう。外交で解決できるよう全員、一層努力してくれ」

次回、首都観光

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