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転生したらRPGにすら出てこないグロ生物に生まれちゃった子のお話  作者: 倉石 雨


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53.ギルドへ・上

場所:首都ブルリノ

首都で暮らし始めて3日目。

今日はお昼頃首都にある"第三ギルド"の本部に行こうと思う。

何故かと言うと、昨日の夜、手紙が来たから。

"明日正午頃、良ければ市民派ギルド本部にいらしてください。()()()しております"

こういう私の良心?に訴えてくる文はやめて欲しい。

まぁ予定なんて特に無いし、行くけれど。

「マノ〜パン買いに行こ〜」

昨日と同じようにパンを買いに行くことになった。

ちなみにアマネには朝は早起きしなくて良いと言っておいたので、彼女は現在スミレと熟睡中(だと思う。多分)


「2人だけだとなんだか前世が懐かしいね」

パン屋への道を歩きながらカナにそう言う。

「前よりも生活が規則正しくなってて私は驚いてるかな〜」

「そんなに前は不規則的だったかな?」

「食事はまともに摂らないし、やりたいことのために数日徹夜するし、就寝時間滅茶苦茶だしで、ほんとに不規則的だったよ…?」

そうなんだ。

「まぁ今、規則正しい生活を送っているのなら良いじゃん…」

「それは〜そうかも」


今日買ったパンは、焼きそばパンもどき3つとメロンパンもどき2つ。

無論私達はメロンパンもどきを食べ、アマネ達は焼きそばパンもどきを食べることになった。

暗いチョコ色のメロンパンもどきをほうばる。

柔らかくて甘く、中にドライフルーツが散りばめられていて、食感が楽しい…そんな感じのパンで、美味しかった。

「こっちも美味しいね」

私より早くメロンパンもどきを平らげて紅茶を飲んでいたカナにそう声をかける

「もしかしてあのパン屋さんめちゃめちゃ当たりかも〜?」

そうカナは返してきた。

明日は他のパンを買ってみよう。

「おはようございます」

スミレをおんぶしながらアマネはそう言い、階段を降りてきた。

「パン買ってきてあるから食べて〜」

カナが元気にそう告げる。


「ん〜…美味しい…」

「甘辛くてとても好きな味ですね〜」

スミレとアマネは焼きそばパンもどきを齧ってそう感想を述べた。

気に入ったみたい。

「私の分は後で食べるから残しておいて」

唐突に、どこからともなくそう声が聞こえてくる。

エジェルさんの声。

「今日はギルドに行くのでしょう?念の為、貴女達の補助に入るから守護天使としてまたヘマに付くわ」

なるほど。

ここにいるのは全員転生者だし、この言葉は全員聴こえてるかな。


ギルドへ行くのは私とアマネとエジェルさんだけで、カナとスミレは残ることになった。

理由は簡単。世間的に周知されている"ヘマ"は従者を1人付けているだけで他に誰も仲間がいないとされているから。当然、王女たるカナリアやアマネの妹であるスミレの存在は知られていない。

エストブルクのものよりもずっと大きい「市民派・ギルド本部」に入る。

ギルド内に入ると職員っぽい人間達が沢山いた。

人間達は私を見た途端、一瞬動きを止め、そしてまた動き出した。

「ヘマ様、お待ちしておりました。こちらへどうぞ」

動き出した人間の中でこちらへ向かってきた人間がそう言う。

その人間の案内に従い、進むと「ギルド長室」というところに通された。

「お待ちしておりました。ヘマ殿」

この部屋の主と思しき老齢な人間はそう微笑んだ。

しかし何かおかしい。奥側にあるギルド長用らしき椅子には掛けず、その前…いや正確に言えば椅子の前にある机のさらに前で、出迎えるように直立不動の体勢を採っていた。

「私の名前はアルスター・フォン・グラウエンブルクで、王国陸軍少将。ここでの役職はギルド副長兼ギルド長代理です」

話が読めない…この人がギルド長じゃないのだろうか。

「単刀直入に言いましょうか。ヘマ殿、貴女にはここのギルド長…市民派のトップとなっていただきたい」

「……………え?」

次回、人外に転生して、なんだかんだあって転生者集めてスローライフしてただけなのに何故かギルド本部の長に成り上がっちゃった子の話。

あ、名前は普通に「ギルドへ・下」です。はい。

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