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転生したらRPGにすら出てこないグロ生物に生まれちゃった子のお話  作者: 倉石 雨


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44/66

43.会議は踊る。されど進まず

場所:ヘマ邸(途中で視点変更)

「おはよう真乃」

瞼を開けるとベッドに座っている香奈がいた。

そちらを向くとカーテンの隙間からちらりと外が見えた。

青黒い空、音すら聞こえてくる大雨…朝か、昼か

「おはよ…」

香奈は最近仕事を辞めたらしい。もっと私と会える時間を増やせる仕事に就くのだそう。

どうして?まぁいっか

「朝ごはん作っておいたから」

やった。朝ごはん

香奈に連れられリビングの椅子に座る。

香奈が朝食をリビングに持ってきて私の前に置いていく。

今頃気づいたのだけれど、私は黒パーカーに短パンという感じの寝間着で寝ていたらしい。

昨日のことが何も思い出せない。

「私…昨日何してたっけ」

「さぁ?朝に来たから分からないけど」

「そっか…」

香奈が付け足す。

「ちなみに、椅子で寝てたからベッドに運びこんでおいたよ」

「…どこの?」

「貴女の部屋の」

「なるほど…?」

会話している間に朝食の準備が出来たらしい。

ハムエッグとウィンナー、白米とお味噌汁。

出された温かい食事に夢中で箸を進める。

お味噌汁を飲んでなんだか、ジーンとなって少し涙が出てきた。

「ゆっくり食べてて良いからね」

横に座って香奈がそう言う。

温かい。


おはよう私。

とても良い夢を見て快眠できた。

で、戦争が終わったらしい。

絶賛ただいま戦後処理に関する議論中なのだそう。

正直どうでも良い。

…朝食食べよ

キッチンに行くことにした。

「おはようございますヘマ様」

朝食の準備をしているアマネがいた

「何か手伝う?」

何となく聞いてみた。

「良ければ味見していただけませんか?新しいものを試していまして」

差し出されたのは夢で見たお味噌汁…っぽいものだった

スプーンに掬われているその少ないお味噌汁を恐る恐る飲んでみる。

「いただきます」

…夢で感じた味に近くて…温かい

「とても…美味しいよ」

少し涙が出た。


「いただきます」

漆器塗りの木製食器…っぽいものに入ったお味噌汁と普通の食器に用意されたサラダとパン。

なんだか懐かしくて、温かくて、ポロポロと涙を流しながらゆっくりと噛み締めて食べた。

香奈にまた会えないかな…


一方その頃

ハウサー大将は焦りを感じながら、貴族達と食事を楽しんでいた。

一向に戦後処理が終わらない。

ルーサル連邦の解体と分割は決まったものの、そこから各国の将軍達、将校達が"自分が1番の活躍をした"と武勇伝を語り始め、それが延々と続いている。

そしてその後、将軍らは本題を忘れたかのように貴族達と舞踏会を始めた。

社交の一環らしいが…まぁ結局のところ私欲だろう

「はぁ…私は早く帰って、アリアと遊んでやりたいのにな」

「叔父上…まぁ私も同感です」

無表情なエヴェリンがそう言う。

原理は分からないが彼女には二面あるらしく、今回はしっかりしてる方が出てきている。

…可愛げがないが、まぁ頼りにはなる。

そんなエヴェリンは今、黒いドレスを身にまとって扇子を口元に当てている。髪型はいつものボブヘアを編み込み、纏めている形だ。

「いっそアリアをここに呼んでしまおうか」

経験の一環だろう。

「初めての舞踏会はもっと軽いものの方が良いと思いますが」

…確かに

「そうだな。そのささやかな舞踏会には彼女らを招くとしよう」

するとエヴェリンが笑った。

いつもの雰囲気とは違う…暖かげのある表情で。

「その舞踏会には、私も参加したいですね」

そしてこの現状に呆れて二人で溜息をついた。

次回、お酒

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