4.戦場跡地育ち
閲覧注意。
虫が苦手な人は見ない方が良いかもしれません。
場所:前話と同じ
いただきます。
山ほどある戦場跡の死体を作業のように食べ続ける。その中にいる同族達を食い殺しながら。
食欲は無いけれど、別にお腹いっぱいといった感じでもないから、早めに処理しようとたくさん食べる。吐いて戻してしまうことが無いのが不思議だと思った。
「美味しいの?それ」
たまに守護天使さんが声を掛けてくる。なんとなくそれを私は休憩の合図にしてる。
食べて
食い殺して
食べて
食い殺して
食べて
食い殺して
休憩
食べて
食い殺して
食い殺して
食べて
食べて………………
「ぱぱぱぱーん。実績解除、同族捕食VIII。"獲得により現在進化可能"」
進化可能なの?
「気づいてないかもしれないけれど100匹食べた時点で進化出来てたわよ」
そっか。進化しちゃだめなの?
「そう。同族捕食をカンストさせるまではダメ」
んー血蛆を食べても同族と判定されないかもしれないから?
「ご明察、まぁ他にも理由があるけれど、とりあえず目指すは2段階進化よ。高位種に進化すれば人型になれるし」
他の理由って?
「1段進化した状態は凝血繭って呼ばれてて、身動きが取れないの。だから同族を食えないし、こんな人も来ない戦場跡地だと栄養すら摂れないかもしれない。」
そっか、守護天使さんがいてよかった。止めてくれなかったら絶対進化してたね。
「…そうね」
私は残り500匹の同族と、たくさんの死体を食べるため再び食事を始めた。
どうしてかこの世界では死体が腐らないらしい。
そこそこ時間が経っているのに全然腐らない。
「魔力が残留しているから。人間の場合は他の生物よりも魔力の自力回復機能がまだ残ってる場合があって尚更腐りにくい」
魔力量が多いから戦場に行かされる→戦死→魔力量が多いから腐らない→戦場には腐らない死体が多い
って感じでここには腐らない死体が多いのかな
「そういうこと。あと魔力量が多いとその分血蛆が湧く」
私の進化には打って付けの場所なんだね。
「血蛆ってそういうものだから」
なるほど。
また食べて
食べて
食い殺して
食べて
食い殺して
食い殺して
食い殺して
食べて
休憩
食べて
食べて
食い殺して
休憩
食い殺して
食い殺して
食い殺して
休憩
食べて
食い殺して
食べて
食い殺して………
…ご馳走様でした。同族さん達
「ぱぱぱぱーん。実績解除、同族捕食X。"獲得により現在2段階進化可能"…進化する?」
はい。
いきなり眠くなってきて、少し眠ることにした。
獲得実績
同族捕食X
食べた血肉とその記憶X(10人食べてそれらに態度を示すだけでXまでなれる)




