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転生したらRPGにすら出てこないグロ生物に生まれちゃった子のお話  作者: 倉石 雨


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29/60

28.操血姫アマネ

場所:ヘマの屋敷(旧レア邸)

屋敷に着いて、とりあえずアマネの寝室でアマネを寝かせた。

リビングに移動する。

「アマネは私が見ておくから、ギルドにでも行ってきたら?」

エジェルさんが唐突にそう言い出す。

エジェルさんは肉体無いんじゃないの?

「作れば良いじゃない。貴女が」

なるほど。可能なの?

「貴女がちゃんと念じれば高位種の分体程度なら作れるんじゃない?」

えーっと…"分体精製"

高位種の頃の私の身体が出てきた。

目を閉じていて、冷たい

「血を与えて」

言われた通り与える。

ぴくっと動いた。

分体の髪の赤い部分が青くなり、それが広がって白い髪の部分にも少し侵食していく。

そして瞼を開け青い目を私の方に向ける

「これで"繋がった"から、私はこっちをメインで動かしていくわ」

口を開けて、分体がそう発した。

エジェルさんだ。

「ちなみに、私がこちらに乗り移っている間は貴女の心は読めないから」

なるほど

「じゃあ、私はギルドに行ってくるから。アマネをお願い」

「分かったわ」

手をニギニギとしながらエジェルさんが答える。

一応着るかもしれないからそれっぽい服を用意しておく。流石に裸のままは良くなさそうだし。


「攻略、終わりました」

ギルド長の人間に言う。

「ありがとう。助かったよ」

頭を下げてきた。

「ところで、少し成長した気がするのだが…気のせいか?」

気まずそうに言ってくる

「成長期ですので」

適当に答える

「そうか」


どうやら私はSランク探索者になったらしい。

昇進試験が無かったのは「Aランクを単独攻略したから」だそうで、何はともあれ私は「市民派一の実力者」になったのだそう。

正直どうでも良い。


ギルドから屋敷に帰ってきた。

「ただいま」

なんとなくアマネの寝室に行く。

そこには寝たままのアマネと、その横に座ってアマネを見ているエジェルさんがいた。

「エジェルさん。服…」

…何も着てない

「良いじゃない?別に。元来貴女の種族は服を着ないのよ?」

「…そっか」

言いくるめられてしまった。

まあいっか、不快な訳では無いし


しばらくエジェルさんの横に座ってアマネを見ていると、アマネが目を開けた。

「おはよう。アマネ」

声をかけてみる。

「えっあ、おはよう…ございます?」

頭にたくさんの疑問符を浮かべながらアマネはそう返してくれた。

「何故、ダンジョンじゃないのか、何故2人いるのか…かしら。聞きたいのは」

エジェルさんが気を利かせてそう言う。

「はい。あ、もしかしてエジェル様…ですか?」

「ご明察」

エジェルさんがそう答える。

「ダンジョンの主と戦った時、貴女が致命的な負傷をしちゃって…私の血をあげたの。で、私が屋敷まで連れて行って、エジェルさんが看病をしてって感じで…まぁ今に至るの」

私がそう言ったのに続けて、エジェルさんが言う。

「ちなみに、ヘマの血を飲んだお陰で進化してるわよ」

アマネは自分の手を見てこちらを見た後、ポロポロと涙を流し始めた。

「不甲斐ないです…」

…何が不甲斐ないのだろう

「元気出してよ。私はアマネに涙を流して欲しくて蘇生をした訳じゃないから」

そう言って抱き締め、撫でる。多分、これが1番良い。

「ありがとう…ございます…ヘマ様。これからは、こんなみっともない姿を見せないよう頑張って…元気を出していきますね」

アマネはそう言った。


しばらく後。

「アマネの今の種族は操血姫ね。本来の進化系の貴血鬼とは違う特異派生型の種族みたい」

エジェルさんがそう言う。

「強いのでしょうか」

アマネが不安そうに言う。

「貴血鬼よりは初めから5倍くらい強いわね」

エジェルさんがそうしれっと言う。

「なるほど…?」

アマネがそう相槌を打つ。

会話に交じっていない私は、改めてアマネの容姿を見ていた。

大きな変化は無いものの、目が少し黒くなっていて、あと赤黒い髪が少し混じっているように見える。

「とりあえず夕食にしよっか。市場に良いものがあるか、見に行ってみよ?」

気分転換のため、そう提案してみた。

次回、予想外の歓迎

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