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転生したらRPGにすら出てこないグロ生物に生まれちゃった子のお話  作者: 倉石 雨


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22/38

22.残党狩り

クリスマスイヴですね

まぁ、すべからく私は今独りなのですが

場所:ノネトリ村からエストブルク向かう道の途中

私達は今エストブルクへ向けてずっと歩いている。

「もうそろそろ休憩とかしよっか」

夕暮れ時になって私はそう提案してみた。

「そうしましょう」

アマネが賛同する。

近くの木陰を見つけて木に身を預け、腰掛ける。

うとうとしてきた。少し寝ようかな

"ビィィィ"

唐突になる笛のような少し重たい音。

「ユーラブルク自由黒衛軍万歳!突撃!」

「レア同志の仇だ!斬り込め!」

「きっと掃討部隊だ!刺し殺せ!」

どこからがそんな叫び声が"複数"聞こえてきた。

現状、視認できるのは43人ほど。

こちら方向に駆けてくるように見える。

とりあえず木の上に登っておく。

「偶然にも、私達は反乱勢力残党に遭遇してしまったようね」

冷静にエジェルさんはそう現状を分析した。

「どうして私達に襲いかかってくるのでしょう」

アマネが言う。

「おそらく近くに私達とは違う掃討部隊がいて、偶然その戦闘の渦中に巻き込まれているのじゃないかしら」

そうだとすれば都合が良い。

じっくりと戦闘が終わるまで待って、死体を拝借すればそれを夕食にでもしてしまえるわけだし。

「しばらく木の上で待機しよっか」

「戦う気は無いのかしら?」

だって、眠いし。


暇つぶしに緑の派手な軍服を着た掃討部隊?と黒い軍服を着た自由黒衛軍?残党の戦闘でも眺める。

猿叫じみた万歳突撃を仕掛ける自由黒衛軍。

対して掃討部隊はマスケット型魔法杖を装備した歩兵部隊による戦列射撃陣形を、定置式の盾と浅い壕で守りつつ、軽量速射砲も用いて、敵兵を掃討している。

もはや戦闘ではなく一方的な虐殺のように思えてくる。


暫くして、戦闘が終わった。

既に日が落ち、私の眠気は限界に達している。

「死体、幾つか持ってきました」

アマネがそう言って、偉そうな黒い将校服を着た男を始めとした、4人の死体を持ってきた。

この帽子かっこいい。

将校が着けている帽子を被ってみる。

「軍人さんみたいでかっこいいですよ」

アマネがそう言ってくれる

やったっ貰っておこ。


死体を夕食に頂いた。とても美味しかった。

もうそろそろ寝よっか。

「おやすみなさい」

次回、エストブルクにて

番外編が挟まるかもしれません。


残党狩りをヘマ達がやると思っていました?

残念。私にはそんな戦闘を書けるほどの能力は無いので、掃討部隊さんにスポーンしてもらいました。

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