2.戦場跡地生まれ
閲覧注意。
虫が苦手な方は見ないことをオススメします。
まぁ私自身虫系が結構苦手なので、私の我慢できる範囲になるよう、できるだけの自主規制するのですが
とりあえず閲覧注意です。(今回はあんまり虫要素無いかも)
場所:ユーラブルク西部、ネクタシウス会戦跡地
おはよう私。
突然、生を受けたものの、周りが真っ暗で何も分からない。
ぬめっとしてるし蒸し暑いし、
とりあえず這い出てみようと動き回ってみた。
ぐちゃっ
上手く這い出てこれたみたい、外の世界が見える。
外は血塗れの戦場跡だった。
そして、私が中にいたのはそこら中に転がっている死体の内の1つのようだった。
私が中にいた死体を観察してみる。
綺麗な顔をしているものの、装備類は何も着ていない。中世の世界観においてよく出てくるただの平民という感じの装いで、マスケット銃らしきものを持っている。
…多分貴族だとか騎士だとかではない。
もしこの世界が仮に史実世界と同じような兵器発展、戦術発展を遂げているのであれば、これは戦列歩兵ということになるのだろうか。
まぁそんなことはどうでもいっか
問題は私が「人間から這い出した存在」であるということ。
つまり人間よりも小さくて人間から這い出てくるような存在…蛆?
「半分正解」
どこからともなく平坦な声が聞こえてくる。
生前の私のものに似ている気がする
「それを模倣しているから」
なるほど。で、なんで私の心の声が平然と読まれているのかよくわからない。
「それは、そうしないと貴女の意思を汲み取ることができないから」
なるほど。確かに蛆って喋れないし
「話を戻して、貴女は血蛆と呼ばれる存在になったの」
それって強いの?美しいの?
「そんな訳ないでしょう?血から生まれた蛆よ?まぁ後々そうなるかもしれないけれど」
ところであなたって誰?
「唐突に話題を変えるのね。私はあなたが不老不死になるにあたってのサポート役、神が作ったあなただけの守護天使」
守ってくれるの?
「いいえ?見守って、不老不死に至るための道を示すだけ」
そっか。これからどうすれば良いの?
「貴女はこれから、強く美しい不老不死の存在となるために進化しなきゃいけないの」
…?
「とりあえず、転がってる全ての死体と、その中に入ってる貴女の同族達を残らず捕食して」
た…食べるの?
「"前世で少食だったから、その名残であんまり食べられないかも"なんて言うつもり?今の貴女は人間ですらないのだから、前世なんて関係ないでしょう」
うーん…そういう訳じゃないのだけれど…まあいっか。
とりあえず私が這い出てきた最初の死体を食べてみることにした。




