表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
駅前はダンジョン~派遣から転職したらパワー系魔法使いでした!  作者: 武蔵野純平
第二章 冒険者活動にもっこりを添えて
16/22

第16話 ギルド長の呼び出し

「おはようございまーす!」


 俺は新宿西口冒険者ギルドに到着すると、元気よく挨拶してロビーに入った。

 挨拶は大事! 初めての現場でも、とりあえず挨拶しておけば丸く収まる。


 そして、受付カウンターの上原さんの席へ。


「上原さん。おはようございます! 今日もよろしくお願いします!」


「はい。狭間さん。おはようございます。よろしくおねがいします」


 今日は忙しいようで、上原さんは下を向いてノートパソコンのキーボードを叩きながら、素っ気ない口調で極めて事務的に挨拶を返えした。

 この可もなく不可もない、愛想のない感じがたまらない。

 なぜかゾクゾクする。


「狭間さん。ギルド長からお話があるそうです」


「えっ!?」


「この仕事が終ったら一緒に行きましょう」


「面倒臭いッス!」


 嫌だ。

 行きたくない。

 ギルド長なんて偉い人と話しなんてしたくない。


 俺が断ると、上原さんが顔を上げた。


「ダメですよ? ギルド長と話をして下さい」


「いや……俺は現場! 現場! で働いてきた人間ですよ? 偉い人と話なんて無理ですよ。上原さん、よく知ってるでしょう?」


「私も一緒に行くから大丈夫ですよ」


「それでも嫌ッス! 厄介ごとになりそうで嫌ッス! お疲れ様でした!」


 俺は席から立ち上がり、即座に帰宅しようとした。

 すると上原さんのブリザードボイスが俺を凍り付かせた。


「これまでのセクハラの数々をご実家のお母さんに話しても良いんですよ?」


 しまった!

 緊急時の連絡先を母にしていた!

 実家の電話番号と母の名前は冒険者ギルドに知られている!


 母に『おっぱい』や『もっこり』はキツイ……。

 泣かれるかもしれない……。


 ギギギギギ……と俺は首を回す。

 上原さんの笑顔が怖い。


「ご一緒させていただきます」


 俺は全面降伏した。


 でも、嫌なモノは嫌だ。

 俺が口を尖らせていると、上原さんが『ガッ!』と俺の手を握った。


「そんな子供みたいにすねないで下さい!ほら! 行きますよ!」


「はーい……」


 俺は上原さんに手を引っ張られて、ギルド長のところへ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

■クリックで応援!■

★★★小説家になろう 勝手にランキング★★★


■お知らせ■

m3xp8tkadjxaklfuf50kcny8up9_qa2_dw_jq_94mv.jpg

【蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服】がコミカライズされました!
マンガ一巻発売開始です!
全国の書店、Amazon、電子書籍サイトにて、ぜひお買い求め下さい!

蛮族転生! 負け戦から始まる異世界征服1(Amazon)

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ