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ものぐさ科学者は話を聞かない

あの、まじで勢いで書いただけなんで期待しないでください…

「ふむ…白いな」

目を覚まし辺りを見渡したところでそうつぶやく

「おはようございます。物部三咲様」

「貴殿がこの状況を説明してくれる、所謂神であるかな?吾輩は今から異世界へ転生か転移か、はたまた召喚かされるということであっているかね?」

「はい、その通りでございます。話が早くて私としても助かります。」

「やはりか、いくつもの作品を見て現実のものとしようとした吾輩がまさか異世界に行くことになるとは思わなんだが。夢見た場所に行けるとなると…こう、なんだかのう、心躍るものがある」

「それは、お呼びして良かったですね。説明を始めたいと思うのですがよろしいですか?」

「うむ、構わない。話してくれたまえ」

「それでは、あなたが転生していただくのは私メリスが管理する世界、メリステリアです。現状メリステリアのアルメルア王国にて危機が迫っているようなのでそこでの危機を回避していただくのが今回の転生理由となります」

不思議な言葉だ、吾輩が理解すると言うよりも、言語化されたものが吾輩の中に情報としてそのまま入ってくるような不思議な感覚…はて、転生?

「女神よ、質問をしても良いかね?」

「はい、構いません」

「現状、そのアルメリア王国とやらに危機が迫っているのだろう?なぜ転生なんだ?転生ということは吾輩は貴殿の管理する世界で新しい生命としてやり直すということであろう?だが今迫っているのであれば吾輩が赤子から成長するだけの時間は無いはずであろう、なぜ転生という手段を取るのだね?」

「確かにすぐに問題を解決する場合その方法の方が早いのですが、そうすると一定数精神を壊してしまう方が出てきてしまうのです。私の世界とあなたがたの世界では倫理観などが大きく違いますので。子供からやり直して私の世界の感覚に少しずつ慣れてもらうというのが転生という形を取った理由ですね」

「なるほど、だが赤子から始めたとしても元々吾輩たちの世界を生きていた記憶がある時点で難しいのではないか?考え方が固まってしまっている輩も多くいるだろう」

「いえ、魂というのは肉体に引っ張られるものでして、元々の記憶があっても、赤子の体に入れれば柔軟に物事を考えられるのです。子供の体のうちは学ぶのが早いと言うでは無いですか」

「なるほど…考慮しておこう」

「はい、まぁ人間には魂を知覚するなどは無理なので知識として知っているだけでいいと思いますよ」

「ふむ、少し言い方は癇に障るが、間違いでもないのだろう、して、吾輩は異世界に行くに当たって何か能力を貰うことはできるのかね?」

「はい。3つ能力をあなたに与えることができます。」

「何でもかね?」

「はい、世界に過度に影響を与えるものでなければ何でも大丈夫ですよ」

「ふむ、承知した。ではその能力を決めるに当たっていくつか質問させて頂きたい」

「よろしいですよ、何でもお聞きください」

「では、その世界は魔力やそれに類するもの、魔法はあるかね?」

「はい。ございますよ、魔力も魔法もどちらも存在しています」

「魔力を保有する量は限界などはあるのかね?」

「そうですね、個人差はありますが限界がありますね」

「ではそれを無くす能力を頂こう、できるかね?」

「可能ですよ、1つ目は魔力制限破壊ですね?」

「最初から無限の魔力を与えてくれても良いのだが…それは出来ないかね?」

「すみません、無限の魔力は少し難しいですね」

「そうか…では次だ。魔法に使う魔力は常に一定なのかね?」

「同一のものを発動するのであれば一定ですね。ものによっては変わりますし、同じ魔法でも多めに魔力を込めれば威力をあげることもできます」

「なるほど…すまぬ、能力を決める前にいくつか聞くべき質問があったのを失念していた。貴殿が与えるという能力の他に自分で得られるものはあるのかね?」

「申し訳ございません。こちらも説明不足でしたね。説明させていただきます。まず私が物部様に与える力は祝福ギフトになります。我々、神が直接あなたがたに与える力ですね、そしてあなたがたが自分自身の力で身につけることができる能力を技能スキルといいます。先程、物部様が言った魔力上限破壊については技能にはないのでご安心ください。」

「丁寧な説明感謝するよ。鑑定…相手の情報を知る能力は祝福と技能どちらかね?」

「そちらは技能にありますので祝福で選ぶのはおすすめしかねますね」

「では、2個目の祝福はより少ない魔力で魔法を使えるようにしてくれ」

「はい、では必要魔力1/1000に致しますね」

「ふむ、想定していたよりも大きく出たな、ありがたく使わせてもらうよ」

「最後はいかがなさいますか?」

「あぁ、最後は最初に決めいてたんだ」

「はぁ、ではなぜ最初に言わなかったのですか?」

「特に理由は無いよ…最後の祝福は全ての言語を理解し発することが出来る能力だ」

「なるほど、全ての言語ですか…それでしたら転生特典で元々着きますが、よろしいのですか?」

「その特典とやらで、動物の言葉も解せるのであれば取り消させていただくが、無理であればこのままで良い」

「そうですね、特典のものですと人間の言語のみになります」

「ならば今の能力で良い、さぁ転生させてくれ」

「え?いや、ちょっと待ってください、物部様?物部様?勝手に行こうとしないで!?物部さまー!?」

吾輩の言葉に反応したのか真っ白な部屋がキラキラと輝き出す、だがなぜこの女神は素っ頓狂な顔をしているのだろう?特典は全て決めたはずだろう

「物部様、私の世界では魔法属性が無いと魔法が使えないんです…」

「何!?それをなぜもっと早く言わないのだ、そうだ!全て使えるようにしてくれ!頼む!」

そう必死に叫んだが女神の顔は曇っていた…吾輩は察したよ。あぁ…もう遅いのだね…

「えっと…あの、物部さん!頑張ってくださいね!」

おそらくであろう女神が今できる全力の笑顔をしていた、とても引きつっているのがよく見える。吾輩のこの性格がものぐさ科学者と言われる所以だったのだな…今更ながらに強く思った。


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