全力で婚約破棄目指します!
よろしくお願いします!
私はハウス公爵家が長女、サクラと申します。
名前でおわかりの通り、お母様が東方の国の方です。
今日は王妃教育のために登城しているわけですが…どうっっっしても婚約破棄をしたいとおもっています。
理由は簡単、将来自分よりも能力が劣る殿方に尽くす生活をするのは嫌です。
加えて、殿下はそれほど男前じゃないし…。なんなら側近の騎士の方が男前かと…(鎧着てるけど)。
ですので、力一杯能力のない女を演じているわけです。
「サクラは今日の王妃教育でもドジで怒られたんだって?」
出たな、能無し王子め(←不敬)。その容姿で、ドヤ顔されても痛くも痒くもありませんし、ときめきもしません。ましてやドキドキなどしません!
「はぁまぁ」
「情けないなぁ。俺様の婚約者なら王妃教育くらいパッと終わらせろよな」
「申し訳ありません」
そんなお前(←不敬)はとっとと帝王学をマスターしろよ。と内心思うのです。
そう思うなら、さっさと婚約破棄してくれ~。
「どうしたんだ?サクラ?お前の能力なら王妃教育なんて簡単なものだろう?」
そうなんですけど…。
「お父様、私は穏便に婚約破棄をしたいのです。ゆえに能無しを装っているのです」
「婚約破棄をしたいと?王妃だぞ?なぜ?」
「自分よりも能力が劣る人間を支え、生涯を共にしようとはとても思えないのです」
「なるほどな。しかし…、お前よりも能力が優秀な人間はいるんだろうかと父は不安になるよ(笑)この件についてはお前に一任するからなんとか婚約破棄まで持っていけるといいな」
「持っていかないと私の人生が潰れます。何とかします」
「そうだな(笑)」
お父様、笑ってばかりだ。自分はお母様とうまいこと結婚できたからいいんだろうケド、私は面倒だ。
公爵家に生まれたばっかりに…。阿呆殿下(←不敬)の婚約者に生まれてすぐになってしまう悲劇。私には選択肢が与えられないのでしょうか?
翌日も王妃教育は続く…
「サクラ様、何故このような容易なことができないのですか?」
「え?だって難しくって…」
そんなの3才くらいの時に既にマスターしてたわよ!できないフリのほうが難しいわ!!
「はぁ、わたくしには教えるのは無理です」
ふっ、これで王妃教育の家庭教師(?)が3人はやめたわ。さぁ、婚約破棄を言い渡して!!
「全くサクラは教師を何人消費するんだ?この分だと国中の教師か?」
お前(←不敬)が婚約破棄を言い渡すまで永遠だ!
嫌味は一人前だな。この男は私の事は放っておいて、自分だって帝王学を勉強するなり、剣術を勉強するなりしろよ!と思うのです。
はぁ、まだ婚約破棄しないの?しつこいなぁ。
その翌日は実技の王妃教育だった。
淑女の嗜み、ダンス。
パートナーは阿呆王子(←不敬)。思いっきり足を踏んだり、リズムを崩したりしてみた。足を踏むことは数知れず。
ダンスの先生は呆れて、辞めていった。
足も踏んだし、ちょっと清々した。ところで婚約破棄しないの?
流石に痛かったし、イラついて婚約破棄を頂いた!やったー!!
と喜んではいられない。
「殿下、確か婚約は書面で契約書があったはずです。破棄するならば、陛下と私の父と4人で話し合い書面で正式に破棄すると決めないと…」
と言うと…
「いつもドジばかりなのに、婚約破棄について詳しいな?」
婚約破棄をしたいとバレるのはちょっと…。
「契約は基本だと思います。我が公爵家で契約は基本ですから」
どこでも契約は基本なんだけど?
「ならば、父上(陛下)、私、お前、宰相(サクラの父)で早急に契約を済まそう」
やったー!!
婚約破棄について、賛成:反対が3:1で婚約破棄となりました!!
陛下が反対してたけど、この際関係ないよね?
翌日から私はピチピチ・ツヤツヤ・イキイキと生活しました。
嗚呼、生きているって素晴らしい!!
さて、公爵令嬢とはいえ私はキズモノ令嬢です。
今後どのように動いていきましょうか?
そうですね、隣の帝国にでも行きましょうか。お父様に反対されるかな?知能の流出だって。
しかし、私の人生ですからね。
そして私は隣国のタータン帝国に行った。
そこでは私はやりたい放題です。中央まで意見を通す必要のない末端の改革をしまくった。
流石に中央の人に目を付けられた。
でも、そこからは法案を通さなきゃいけないような改革をしまくった。
??
なんで皇帝が会いたいとか思わないんだろう?
と考えると思い当たることがちらほらと…そうか、私が考えた法案、この家の主が自分の名前で提出してるんだ。そう思うとつじつまが合う。
私は中央の人に、家に住まわせてもらっている。
中央の人とは、皇帝に会うことが出来る人。この人の名前は、デビット=ロー侯爵
家に住まわせてくれ、衣食住が保証されている中、私は色々と侯爵と法案を議論した。
その多くを家の外で実際に目にすることが出来る。
つまり、この男はアイディアだけが目的で私に近づいたのだろう。万死に値する。私の頭の中で20回は処刑した。
侯爵の家を出て実際に皇帝に会えないもんかと、王城に行ってみた。
会えるらしい。いいのか?警備?
皇帝に直に侯爵の事を奏上する。皇帝が賢い人だといいな。
皇帝がいる謁見の間に行く間も門の衛兵はつきっきり。怪しいもんね、当然。
しかし、私はむかっ腹が立っているので衛兵だろうと侯爵がしたことを愚痴っていた。
ん?謁見の間まで衛兵がついてくる。
不審極まりないから皇帝の前で切り捨てる?
うーん?
?
玉座が空。
えーと、これは?衛兵が口を開く。
「そっかぁ。侯爵のアイディアはよくできてると思ってたけど、全部君のアイディアを盗んだものだったのか。…残念。侯爵はちょっとした罰を与えようかな?」
ん?侯爵に罰を与える?
……
「あー!!あなた衛兵だと思ってたのに、皇帝陛下!!ご尊顔を存じ上げなく申し訳ありません」
「いーよ。衛兵のフリとか趣味だし」
趣味?変な趣味。
「本当の姿が見えるんだよね。皇帝の前ではヘコヘコしてるやつが衛兵の俺には横柄だったりするの。笑えない?」
笑えない…。この国のトップはそんな方法で部下を見てるんだ。ある意味怖いな。
「申し訳ありません。この国に来たのは、まだ1年経っていないので」
「え?マジで?」
「それまでは隣国ダウン王国で王子の婚約者をしていましたが、嫌だったのでどうにか婚約破棄にこぎつけこの国に身を寄せています」
「その話面白そう。詳しく教えて!」
まぁ、教えましたけど、面白いかなぁ?
「君、ものすごく賢いね。婚約破棄に持っていくって(笑) そんな女性を待ってたんだ。だから、皇帝妃しませんか?」
「それは契約?」
「君が俺を好きになってくれるまでは契約だなぁ。あ、契約に子作り入っちゃう。仕方ないよね。皇妃の義務」
「どうしようかなぁ?それじゃあ、好きになるまで宰相をします!それではどうですか?」
「望むところだー!!早いうちに俺の魅力を感じさせる!!」
「私よりも賢い人じゃないと魅力を感じないですよ?」
「ハードル高いな…。頑張るけど」
そんな皇帝陛下ですけど、私は数か月で陥落してしまいました。意志の弱さを感じます。だって皇帝陛下、超イケメンで口説いてくるし、仕事はできるし言うことないんだもん。
言い訳ですね。
お父様には手紙を書きました。返事には「やはりそうか・・・。タータン帝国の皇帝陛下はサクラよりも一枚上手かもなぁ」と書いてありました。お父様はなんとなく予感をしていたようです。
私と皇帝陛下の結婚式には当然来賓としてダウン王国の阿呆王子(←不敬)も参列したけど、知りません。関係ない人です。
この後、タータン帝国は賢皇と皇妃によりガンガン栄えるが一方でダウン王国は阿呆王子(←不敬)により、どんどん衰退していった。
お父様はいち早くタータン帝国へ亡命していたため、ダメージは少なかった。
一番可哀そうなのは領民。トップがヘボいとどうにもね。そんななので兵力も衰えを見せ、タータン帝国はダウン王国を併合した。阿呆王子は平民になった。
罪人と共に鉱山送りでもよかったのだが、多方から陳情があり、平民となった。本人は不服のようだが。
私と皇帝陛下の間には男の子と女の子が1人ずつ生まれた。
男の子は世継ぎかな?
女の子は皇帝陛下は「嫁にやらん!」って言ってるけど、どこかの国の王子と政略結婚することになるのかなぁ?
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