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優しい世界の亡霊達に
耐え抜いて、弱さを紅で彩って
寛容と鈍感なふりをして
失くし奪われた世界からの抵抗
未来の誰かが言った
そんな努力は意味がない、と
変化を厭うた惰性なのだ、と
優しい世界に取り残された
正しい言葉で殺された
僕らは亡霊、亡霊、、、
忌み嫌われて
墓場を彷徨う 新月の夜
伸びをして、眠い目を擦って
快楽と疲労感だけ
明日の自分は言った
「こんな日々は誰の為?」と
「他人の望んだ利益なのか?」と
優しい言葉で産み出された
地獄の悪魔は囁いた
あなたは亡霊、亡霊、、、
使い捨てられて
墓場を見下ろす 夕立ちの前
行く当てのない
雨の中
ただ自由だった
悲しいくらいの孤独だった
あなたは逃げなかった
ただそれだけだ
良いじゃないか
結果論だ
誰が何を言おうとも
この世の流れが否定しようと
優しさに排除されても
耐え抜くことで変えてきた
今を生きている
あなたは強い