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わたしの海

作者: 昼咲月見草

わたしの抱えた海はいつも暗くて

黒い水面(みなも)に波がたつ


くろぐろと

ああくろぐろと


その底には何が潜むのか


見上げれば、夜の空


天の川流れて星ぼし輝き

歌が流れる

鈴の音震える


()(かた)には北極星

(うま)(かた)にはオリオン座


箒星は燃え上がる


暗闇に


暗い海に


天の祭りは輝ききらめく



わたしの抱える暗い海からのぼりくる

黒い海流渦巻いて


くろぐろと

ああくろぐろと


深海に生きる何ものか


探り辿れば、海の底


あこや貝は真珠(ひかり)を抱き

珊瑚が生まれ

静かに光るマリンスノウ


波間を泳ぐ海螢

海面目指す深海魚


イルカは(そら)にしぶきと跳ねて


暗闇に


暗い海に


海の祭りは輝ききらめく



海よ、海よ、暗い海よ


お前はいつも何も語らず


ただ雄大な豊かさをわたしにもたらす


空も海も、ただ暗いだけのものなどこの世にはないのだと


そしていつか、夜明けがやってくるのを待つのだと







挿絵(By みてみん)

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