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生き甲斐

【生き甲斐】はその人を創る

【生き甲斐】とは生きる喜びや張り合いを意味する。

人それぞれで【生き甲斐】は異なる

ボランティア活動で何かを救う、貢献する事を【生き甲斐】にする者

人を騙し自分の利益のみを考えて生きる事を【生き甲斐】とする者

人それぞれ【生き甲斐】にはその人の生きる価値である。

だがみんなが皆【生き甲斐】を持っている訳では無い。

【生き甲斐】が無くただただ生きてる者もいる。

彼ら彼女らはそんな自分に対して《何故生きているのか?何故生まれてきたのか?》

そんな疑問を持つ者もいる

【生き甲斐】とは生きる理由になり得る

ないよりある方が【生きる】事は楽になるのだろうか。

だが【生き甲斐】は全部が許容されない

【悪】は尚更だ。


【夜中12時過ぎ 公園】

深夜は静かで暗闇が広がっている

公園にある灯りだけが人々を照らす

雪は紗奈の元彼と山ちは元彼の仲間であろう2人と睨み合っていた


雪「どうすんの?今引いてくれたら見逃すけど、また来たら証拠使って法的手段するだけだし」


元彼「お、お前らガキ共にしっぽ巻いてにげるかよ!」

雪は確実に鳩尾に拳を入れた

元彼は苦しそうにしている。


元彼「ハァハァそ、それにお前らたかが高校生2人が大人3人に勝てる気でいるんか?」


雪「あー山ち2人相手か」


元彼「残念だがお友達は確実に死んだな!!!」

苦しさも納まったのか笑っていた


雪「まぁ時間は経ってるし大丈夫だとは思うけどな」


元彼「は?何の話してんだテメェ」


雪「お前には関係ねぇよ

何?まだつづけんの?面倒臭いなストーカーは笑」


元彼「死ねぇ!!!」

そう叫びながら元彼は襲ってきた


雪は元彼が近づくと急に姿勢を低くした

足元が暗い為視界から外れそのまま足を掬い

転ばせた


元彼「う!?がっ、」


元彼が転び地に伏すと雪は元彼を見下ろした


雪「お前さ喧嘩した事無いだろ?

何を息巻いて力づくで来たんかしらないけどさ

喧嘩って色んな奴がするんだよ

だから喧嘩の強さって体格とか力の強さがあっても経験や知恵も無いと力だけだと負ける事もあんだよ」


元彼「くそっ…」

そう言うと雪は足を捕まれ、元彼に力強く引かれた

暗闇の中地に伏した元彼を見て油断をした


雪「なっ」


そのまま元彼は雪に馬乗りになり殴り掛かった


元彼「ガキが!!調子乗るんじゃねぇ!!」

大人の力は強い

両腕が交互に雪を殴りつける

腕で顔を守っているが威力は消せない


雪(人に暴力振られるの久々だ…

痛いのは昔から嫌いだったな。)


雪「だっ…から!!力だけじゃ無理なんだよ!!!」

雪は両足で元彼の体を挟み背中から叩きつけた

そのまま直ぐに雪は馬乗りになり膝に体重を乗せ両腕を抑えた付け動けなくした


元彼「ってぇなぁ!!!どけよガキ!!!」


雪「動けない状態で良くそんな息巻けるなお前」

そう言うと雪は胸ポケットに入れてたタバコを取りだし吸い始めた


雪「フゥー、今からもう1回話し合いをしようよ」

少し頭を冷やし提案した


元彼「は?!ガキと話し合う事なんてねぇよ!」

そう言うと雪は火種を元彼の腕に落とした


元彼「っちぃぃってぇぇ!!!」


雪「これはお願いじゃなくて命令なんだよ

今のはまだ優しいけど次から事ある事に根性焼きだから」


元彼「ハァハァ、ざっけんなんなよ…」

元彼は大人しくなった


雪「さっきも言ったけど紗奈とは会わせない

それともう二度と近づくな

SNSで関わってくるな

少しでも動きがあったらこっちの勘違いであっても警察に届ける

証拠はあるからな」


元彼「ふざけんなよ、こっちも真剣なんだよそんなの受け入れられるか!!

…ぁぁああぁあぁ!!!!!!」

雪は躊躇無くタバコを腕に擦り付けた


雪「……これは命令だっつってんだろ

あんましたくないんだから受け入れろ」



元彼「ハァハァハァ、せ、せめて紗奈と最後に話させてくれ……ハァハァ」


雪「ダメだこういうストーカーは最後に甘えるのを許させると尚更悪化する」


元彼「は、ははは!!」

元彼は急に笑い始めた


雪「あ?」


元彼「お前まだ気づかねぇのか?

時間稼ぎだよバカが!!!お前のお友達が相手してる方は武器持ってんだよ!!

今頃半殺しにして終わってるだろうな笑

そしてお前も調子に乗りすぎだよ!!」


バチバチバチ

そう言うと雪の太ももに激痛が走った


雪「なっ!!?!」

雪が倒れると元彼は起き上がり手元には

スタンガンらしい物があった



雪「お、お前…く、クソが…」

スタンガンで人が死ぬ事や気絶する威力を持つものは改造で無い限り有り得ない

だが全身にショックが来るので数分は動けなくなる


元彼「ハァハァ、お前には散々やられたなぁ?おい!!!」

元彼は雪の腹を複数回蹴り怒りをぶつけた


元彼「それにしても向こう遅すぎだろ…」

車が止めてある場所付近は灯りが少ししか届かなく見えづらい為こちら2人からは視認が出来ない


元彼「あ、あの、そっちどうですか?」

元彼は敬語で話しかけながら近づいた

おそらく元彼より上の立場の奴だろう


?「あ、なんでこっちにきたの~?」


元彼「……は?」

そこには字面に倒れた気を失っているであろう2人の大人に未だに暴力を振るう男がいた


元彼「え…?は…??」


山ち「お前が来たって事は雪やられちゃった?」

そう聞きながらゆっくりと男は近づく


元彼「ど、どうしてだよ…

あの2人俺より上で力も強いし武器もあったのに……」

元彼は目の前の現実に理解が追いつかない

ただ目の前の男はヤバいと感じ体が震えていた


山ち「んー、確かに力はあったよ

でもね、喧嘩ってのは体格、力、知恵が必要ってのはまぁ普通なんだけど

勝つ事を求めるなら本当に必要なのは相手を殺す位の心がないと笑

族だとそんなの普通だよ~」


元彼(ぞ、族…?!嘘だろ…こんなガキが…??)


山ち「まぁ雪やられたんならこっちで対処するかなぁ」


元彼「く、来るなぁ!!!」

そう叫び元彼はスタンガンを向けた

だが男はそんな事を気にせずに近づいた


元彼「うっ…、うぁぁ!!」

バチバチバチ

元彼は前に飛び出しスタンガンを浴びせた


元彼「な、ナメるなよ…」

その刹那元彼は腕を強い力で捕まれた


山ち「んー、ごめんスタンガンは慣れてるし

改造じゃないならあんま効かないんよね笑」


元彼「…は???」


山ち「手加減するからせめて気絶にないでくれよ」

腕の力を強めスタンガンを持つ手が力を失い手から離れていく


元彼「あぁ…!!!いてぇ…いてぇぇ!!!」


山ち「腕折れるまで我慢しろよな~」


ぁあぁぁぁあぁぁ!!!!!!


元彼は唸る様に痛みを声に漏らした


元彼「ご、ごめん…なさい…

も、もう紗奈には…ち、近づきま、せん…!」


山ち「え?まじ?嘘ついたらお前殺すよ??」

それを聞き腕の力を緩めた


元彼「は、は、はい」


山ち「んー、信じれるかまだ分からないし少し痛めつけてからの方がいいからその後だな!」


元彼「や、やめ……」


雪「待て…」

少しふらつきながら雪は山ちを制止した


山ち「お、雪!大丈夫か?」


雪「まぁな、少しまだ痺れてるが大丈夫だ

それともうそいつには戦意は無い

今すぐツレと一緒に帰って二度と近づくなよ

また何かあったらこっちも本気で行くぞ…」


山ち「負けた雪が言ってもなぁ笑

まぁ次は総出で行くし覚悟しとけよな」


元彼「う、ぅぅ、はい…」


元彼は倒れている2人を車に乗せ帰って行った


山ち「よし!これで一件落着だな!」


雪「あぁ

でも山ちお前が相手した2人に何したんだ?

状態が異常だったぞ…」

雪が確認した2人の状態は悲惨だった

体が震えて痣や腫れが多く着いて目から光が無くなっていた


山ち「あ?うーんなんか喧嘩する気満々だったのにあいつらバットとかで人殴るの躊躇してムカついたんだよね笑

それにこっちはもう喧嘩出来ればいいかなって、すぐ気失うしつまらなかったわ

何度も骨折ったりして起こすの大変なんだけどなぁ

でもやっぱ大人が俺らに対して泣き言吐きながら逃げたり痛くて泣いてるのほんと殴りがいがあるわ~」







山野悟は異常だ。


彼の暴力に対しての感性は壊れていた。


山野悟は暴力に対して環境が近すぎた。


彼は暴力をする事に躊躇も慈悲も無い

ただあるのは自分が暴力を振るう時は満たされる

彼はそれを【生き甲斐】としている

誰も彼を理解出来ない。だが恐れられる事は出来る。


山ち「ま、とりあえず帰ろうよ」


雪「…おう」


理解をするのは難しい

だが大事な友を許容するのは雪にとっては容易かった…。


理解とは許容とは

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