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「得た「記憶の欠片」ですが、NとRのみです。念のため第2回戦の会場1で入手した「記憶の欠片」も共有します」
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SRのみ共有する
SSRのみ共有する ←選択
両方共有する
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所持金が少ないと分かっている私がオプションを使用したことは明らかにしない方が良いだろう
ウサギの部屋
N『2日目の朝、前のゲームから一緒だった参加者(参加者Tt)と他の参加者の安否を確認しながら占い結果などを聞くため投票部屋へ集まることを呼びかける』
R『3日目の朝、投票部屋へ行くと参加者Tsがいなかったため、呼びに行く。[ウサギ]はこの参加者を気にかけていた』
会場1
SSR『その銃に[ウサギ]含む参加者は一切触れていない』
「その銃ってなんだ」
「…負けた参加者が銃で殺されている映像がURです。画像は先に見たもののように荒いですが、銃を撃つまで無傷に思えました。その参加者がゲームマスターが撃った銃で殺されたのは明白です」
「信じるならウサギは第2回戦でも自分の手で誰も殺してないことになるねぇ」
第4回戦が気になる
「時間がありません、[ホルン]お願いします」
「僕も行った会場は2箇所だよ。ウサギの第1回戦、展望ラウンジとウサギの第2回戦最初の部屋。全部文章だからまとめて共有するね」
6枚の紙が画面に映し出される
展望ラウンジ
N『ウサギが訪れたのは一度のみ。幼い頃の知り合いが指名され死亡したことによる追悼のため訪れた』
R『ゲームマスターと会った[ウサギ]はゲームマスターに言われ、幼き頃の夢を語った』
最初の部屋
R『初期の所持金で起こりうる最高金額である5,500万円を保有していた参加者を第1ゲームで所持金をマイナスへ追い込んだ』
SR『初期の所持金は起こりうる最低金額である1,000万円』
SSR『登場の際『デモンストレーション指名者唯一の生き残り!無表情の奥に隠されたものは一体なんなのか?!』と紹介された』
UR『最終所持金は33,789万円』
「所持金は流石に驚いたよ。みんな桁が違うんじゃないかな」
静寂
「ノーコメントってことはそういうことだね」
「…時間もないし俺言うぞ」
静寂
「俺も2つの会場しか行っていない。ホルンの第1回戦と俺の第1回戦に行った」
「変わったラインナップだねぇ」
「ホルンのことを信じたい。だからこそ俺の知らないところでなにがあったのか知っておきたいと思った。それだけだ」
「スケボーらしい。肝心なところでビビりなんだから」
「なっ…!否定は…しないが…。手に入れた「記憶の欠片」は今共有する」
ホルン第1回戦
R『1名を除いて全員が比較的協力的だった』
SSR『自らの手を汚し、ゲーム狂を脱落させた』
「自らの手を汚しって…!ホルンが「魔女」じゃないのよ!」
「落ち着け。URの映像がある」
脱落を知らせるアナウンス
1人が苦しそうに首を押さえて倒れる
映像はそれだけだった
「前後になにがあったか分からないのになんでホルンのこと庇うのよ!」
「…首輪、ですわね」
「ああ、俺もそうだった。脱落になると首輪が締まって窒息死する仕組みだ。だからホルンは第1回戦で「魔女」にはならない」
「自分もそうだったったから身の潔白を証明するために取りに行ったのですわね」
「そうだ」
「あれぇ?共有しないのかなぁ?」
「する…。するが、例えこの手で殺したわけでなくても俺が殺したと…」
「そんなのみんなそうだよ。今更誰も気にしない。大丈夫」
「ああ…」
N『[スケボー]はこのゲームで誰も意図的に殺さなかった』
SSR『全員で協力してクリアしようと提案したが、それが大幅な議論点となり1人生き残る』
「ディベート形式だったんだ。細かいルールを話している時間はない」
URの映像は苦しむ人数が多いくらいで、ホルンのものと大した違いはなかった
「わたくしはウサギの第2回戦、会場3のみに行きましたわ。共有いたします」
R『[参加者D]は勝負に勝ち、[参加者B]は所持金がマイナスになった』
SR『[参加者B]は毒を飲んで死んだ』
「URは映像ですわ」
ひとりの参加者が主催者側の人間からなにかを受け取り、それを飲んで苦しむ様子が流れた
…もう、なにも思えない
苦しいと思うことが正しいことなのか、それすらもう分からない
「これより悲惨な映像だったのかと思うと胸が痛みますわ」
「…そうだな。とにかく!ペンギンの言ったことが補強されたわけだ」
「そうですわね」
なんとなく、優し気な笑みを浮かべているのだと思った
リボンも本当は優しくて
優しい人で世界が溢れているなら、どんなに幸せだろうと思った
でも実際そんなことはない
だって、それならいじめなんて存在しないから