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『これより「魔女裁判」開催いたします』
画面が参加者の呼び名のところへと戻っている
賞金を得た「あのゲーム」がなんなのか知りたい
「双六鬼ごっこ」でオプションを多用していたウサギは間違いなく参加しているだろう
それにウサギは今こそ同盟のような形になっているけれど、いつ裏切るか分からない
相手のことを把握しておくに越したことはない
参加者はウサギで良いとして…
元金がないのに参加出来るはずがない
スケボーはそう言っていた
それにリボンも納得していた
第1ゲームではない
第4ゲームはさっきの「双六鬼ごっこ」
2択…
でも幸い2位だから2ヶ所行けるし、ウサギがこれまでどうやって生き残ってきたのか知る良い機会
最初に「あのゲーム」に行ければもう一度考えれば良い
全く分からないんだから勘しかない
―――――
第1ゲーム
第2ゲーム
第3ゲーム ←選択
第4ゲーム
―――――
画面には「リアル人狼ゲーム」というおどろおどろしい文字が表示される
「外した」
それは仕方のないこと
切り替えて行く場所を選択しないと
投票部屋も気にはなる
でもウサギは積極的に動かないだろうから、自分の部屋で重要な会話がされたかもしれない
ここではじかれたら、そこになにか重要なことがある
それを聞けばきっと…
この言葉に続くことは考えたくなかった
だから力強く「[ウサギ]の部屋」を選択した
光っているのは2ヶ所…
確証もないのにオプションを使う余裕はない
このまま調べるしかない
N『2日目の朝、前のゲームから一緒だった参加者(参加者Tt)と他の参加者の安否を確認しながら占い結果などを聞くため投票部屋へ集まることを呼びかける』
R『3日目の朝、投票部屋へ行くと参加者Tsがいなかったため、呼びに行く。[ウサギ]はこの参加者を気にかけていた』
「NとRだけなんて運が悪い…。え、なんで?」
画面には部屋を出るかを問う表示がされている
「隠された「記憶の欠片」があるってこと?」
でも探索系のゲームにあるような要素はない
つまり椅子を動かしたり布団をめくったりは出来ない
意味のないことをするとは思えない
「そうだ…!オプション…!」
メニューを開くとオプションを選択することが出来た
つまり「記憶の欠片」のレア度を上げるというオプションは「記憶の欠片」がない時点で使用すればより多くの「記憶の欠片」を入手出来るということになる
「ただ、ここでは使う必要がない」
重要なことがあるなら低いレアリティでも、もう少し思わせぶりな書き方があっても良い
ここでは本当になにもなかったのだろう
行く場所まで外れを引いてしまったわけだ
次に第2回戦を選べば問題はない
だけど、「あのゲーム」は会場がひとつではないらしい
少なくとも外れを引きたくなはない
一先ずウサギの第2回戦を選択すると「ギャンブルの塔」と表示される
「確かに元金なしだと出来ないね…」
会場Sは恐らくスタートのS
最初に参加者全員が集まった場所だろう
そこに行って意味があるのか、今は判断出来ない
まずはゲームの様子を少しでも知りたい
―――――
会場S
会場1 ←選択
会場2
会場3
会場4
会場5
―――――
なにも分からないんだし、上からで構わないだろう
再度おどろおどろしい文字で「公開ポーカー」と表示される
どうやらここで開催されたギャンブルの名前らしい
ポーカーのアレンジか…
SSR『その銃に[ウサギ]含む参加者は一切触れていない』
「銃…?!で、でも触ってないんだもんね…」
SR『相手は銃殺された』
相手って表現…
1対1で勝負したってこと
それに、ウサギの「記憶の欠片」なんだから、ウサギと勝負してウサギに負けたってことになる
相手は銃殺された
「その銃」に触れていない
これだけだと「記憶の欠片」にある銃で主催者側が殺したように思える
でも実際、殺された銃がなにかは分からない
そもそも「その銃」って「どの銃」ってなる
折角ウサギが深く関わっている会場に来れたのに…
ここで得られる情報は私の運命を左右するものなのだろうか
私には150万円も惜しい
それは事実
でも出し惜しみをしている場合ではないことも分かっている
一体どうするべきだろう
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オプションを使用する
オプションを使用しない
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