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忘れられたジニア  作者: ゆうま
22/30

3-2

「証明不可能な第4回戦以外で私は「魔女」でないと証明されているはずです。つまり、海月と海豚を処刑すれば、残りの4人は「魔女」ではないのではないでしょうか」


「ゲーム終了だ、良かったな。コメントはこれで良いのか」


「多分ですが、ゲームは終わらないと思います」


「なんでだ。「魔女」を全員処刑したらゲームが終わるんだろ」


「でもそれをゲームマスターが知らせるとは書いてありませんでした。最初に気付いて質問出来れば良かったのですが…」


「でしたら、どうすれば終わると言うのですか」


「全員誰にも投票しない…なんて、どうですか?」


自信なさ気に言った方が効果的だろう

確証もないことを自信満々に言うなんて、それこそ信じられない


「終わらなかったらその方法を試す必要もあるかもしれない。だが、終わる可能性もあるはずだ。どうして今話しをしている」


「2人は少し変わっているところはありそうですが、冷静に物事を判断していますし、意見は多い方が良いと思いまして。変ですか?」


終わらないから変な動きされちゃ困るからだよ


「「魔女」に意見を求めるのか」


「ですが、2人は死にたがっていますし、証拠も自ら提示しました。場をかき乱す必要はありません」


「聞くだけなら良いんじゃないのかなぁ。だって、今回処刑されるのは2人なんだし、その話しをどう受け取ってどう行動するかはボクらの自由だよね?」


「同意いたします」


軽く舌打ちする音が聞こえる


「意見を聞かせてもらえますか」


「杞憂。それが一番」


「私「あいしてる」の[海豚]だけ。知らない」


「答える気がないということは分かりました。ただ、そうですね。海豚の言う通り杞憂だと願って投票に移りましょうか」


この2人は最後まで読めなかったな…


「ですが…本当に大丈夫ですか。生きたまま焼かれるというのは想像を絶する辛さですよ。決して蝶が大袈裟だったわけではありません。むしろ3人が異常だったんです」


「体験、した?」


「…しそうになったことならあります。足に軽い火傷が残る程度ですが、酷く恐ろしいものでした」


今でも目になにかを被せられると、あのときの臭いがする

「ギャンブルの塔」では自分で被らないといけなかったから、パニックになっていたなぁ

あのとき白金さんと村田さんと多岐川先生は本気で心配してくれていた

あんな優しい人たちばかりが周りにいたら、私こんなんじゃなかったかな


「優しさが分かる理由、悲しい、辛い、知ってるから」


「なにも知らないより、幸せ」


「大丈夫、なにも知らない」


「知ってる「あい」偽物」


「でもあーちゃん、本物」


「しーちゃんいれば、平気」


なんとなく、ぼんやりと、2人の人生の一部が分かった気がした

両親に愛されることなく育ったのだろう

偽物だと知りながら、なんらかのコンタクトを愛だと信じ続けた


いや、顔も知らない相手にそんなこと、不愉快だろうな

それにキャラじゃないし止め止め


私はそっと投票ボタンを押した


『全員の投票が終了いたしました。結果を発表いたします』


2人はきっと互いに投票する

そして、それを3人は驚く


『[ウサギ]、[海月]、[海豚]200%。「魔女」は[ウサギ]、[海月]、[海豚]の3名です』


「…一体、なにが…」


「オプション、話し合い中も使える。URの数、おかしい」


「自分視点の怪しい話しより、ただ「信じて」って言われたから。信じたくなったんだよねぇ」


「それに、2人が「魔女」として処刑されることに変わりがない提案でしたので乗らせてもらいました」


紙かなにかで監視カメラ越しにゲームマスターにコンタクトをとって、文字でメッセージを送ったのか…

どこで選択を間違えた

一体、どこで

どうしてこんなことに

このゲームが終われば全てが終わるはずだったのに


「あ…火が…!止めて!」


「今まで自分がしてきたことだろ。どうせ火傷の話しも」


「それは本当」


「分かる」


「だから」


「ごめん」


「身の上話をした意味はなかったわけだねぇ」


「聞く分にはなにも問題ありませんわ。それに、ゲームが終わらなかったときの対処法を聞くことも出来ましたし、良いのではありませんか?」


「そうだねぇ」


「ごめんなさいお母さん!いやぁぁぁぁ!!!」


助けて、あやちゃん…戸羽さん

バッドエンドを一度見ないと選択肢が出て来ない、なんてある話しですよね。

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