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忘れられたジニア  作者: ゆうま
11/30

2-2

このゲームで助かってる点がある

会場を選択する権利が[海豚]より先にあること

下手な動きをされては困る


今回は多分「あそこ」の回収へ行く

この回で大きくゲームが動く予感がある

なにが証拠となるか分からない今、「魔女」を探すことよりも「魔女」でないという証明をする方が賢明

それは[海豚]も同じ考えのはず


それでも[海豚]は「あそこ」の回収へ行く

だから私は[海豚]が勝ったゲームに行く


[海豚]の第2回戦「ギャンブルの塔」、会場1「ウサギと猟犬」


N『[海豚]は[参加者K]に勝負を挑んだ』


次の光るところへ行った瞬間、SSRと表示され画面が暗くなる

音声のみの場合の演出?


「ではみなさんで言いましょう」

「さようなら」


…これだけ聞いてなにが分かる

最初の声がゲームマスターのものだと分かるのは参加していた私と[海豚]だけ

誰かの所持金がなくなる度にしたこの儀式

今思い出しても気持ち悪い


いつまでも行動しないでいるわけにもいかない

残りの光っているところへ行くとURと表示される

Rが見れないことが確定した

大した情報ではないだろうけど、持っておくに越したことはない

運が悪い


流れた映像はゲームマスターがボタンを押して床が落ちる映像

苦しむところも映す

このまま息絶えるまで映すのか

そう思って、手をぐっと握った

でもすぐに元の画面に戻る


この映像なら[海豚]が見ても問題ない

良かった


SRを入手するためにオプションを使う

『この場所に他に獲得出来るSR以上の「記憶の欠片」はありません』

ないならないで良い

あとは「名前当てゲーム」の指名に成功したときのこと

選択しても元の画面にすぐ戻る


誰かに行かれている

これは問題ない

私たちは殺してない

誰かが勝手に私たちの無罪を証明してくれる


もう行くべき場所はない


「信じてる。あーちゃん」






                     ***






なんか、なんか、なんか分かんないけど、危ない気がする

なんでそんなこと思うのかも分かんない

けどなんか、駄目なの


どうしてさっきウサギのゲームなんて行ったんだろう

普通に考えて行くべきところは1つだよ

わたしたちが人を殺した「かもしれない」場所


「え…なんで」


すぐに元の画面に戻ってしまう

誰かに行かれてる…!

きっと[海月]

だから大丈夫


それなら素直にわたしが勝った会場に行こう


「ここも駄目…!」


どっちかは[海月]が行ってないことになる

どうしよう

どうしたら良い


こうなったら「魔女」を探すしかない

今「魔女」でないと証明されてるのは…


ウサギが第1、2、3回戦

ペンギンはない

だけどホルンとスケボーの態度からして3人全員が「魔女」でない限りペンギンは「魔女」じゃない

そのホルンとスケボーは第1回戦

リボン、それに[海月]とわたしもない

犬と針鼠は第1回戦の最後の部屋だけ


1回目のときにウサギに集中し過ぎた

誰に行って良いのか分からない

取り敢えずわたしと[海月]以外に「魔女」でない証拠のないリボンに行こう


第1回戦の「名前当てゲーム」は当たり外れが激しい

行くなら絶対に最後の部屋

でももし撃ってるなら回収してるはず

それなら第2回戦のどこか…

どこへ行けば…


行われたゲームは4つ

順調だったんだ


―――――

[リボン]第2回戦「ギャンブルの塔」-最初の部屋

[リボン]第2回戦「ギャンブルの塔」-会場1

[リボン]第2回戦「ギャンブルの塔」-会場2

[リボン]第2回戦「ギャンブルの塔」-会場3

[リボン]第2回戦「ギャンブルの塔」-会場4 ←選択

―――――


最後の会場なら「あのルール」のことでなにか起こってもおかしくない

それにクリア出来なかった参加者を殺すのが運営側だとは限らない

恐る恐るボタンを押す


ゲーム名は「ドボンルーレット」


N『[参加者I]が[参加者R]に勝負を挑んだ』

SR『双方所持金がマイナスにならなかった』


リボンが勝負していないどころか「魔女」かどうか推察出来る材料すらない

どうする

オプションを使って他の会場に…

でもいつ使うか分からないものを確証もないのに使うわけには…


生きていなければ所持してる意味なんてない

確かにそう

だけど今回死ぬことはないと、なんとなく思う


どうして今回は個人と個人がコンタクトを取れるオプションがない


「どうすれば…助けて、しーちゃん。分かんない。分かんないよ」


しばらく呆然としていると急に声が聞こえた


『この声は他の参加者に聞こえていません』


「ゲームマスター…?」


『[海月]は既に行動を終えています。「信じてる。あーちゃん」そう言っていましたよ』


「どうしてわざわざ…」


『気まぐれです。では、ご武運を』


こんなことをさせておいて…

でも、決めた

わたしはしっかりと、待機のボタンを押した

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