28:探索者認定試験合格者説明会②
大変お久しぶりです。
最近精神的に参ってきていて書く気力がありませんでした。
不定期にでも更新していければと思うので応援よろしくお願いします。
ダンジョン大臣の演説の終了後会場にいた1人の職員が壇上に上がり喋り始めた。
「先程田中大臣よりあったように細かな説明をこれから行わせて頂こうと思います。」
「まずDanPhoneの説明からです。」
そう言った彼はDanPhoneを手に取り説明を始めた。
基本的な操作性はスマートフォンと全く同じで必要なサイト以外への接続が完全に遮断されているとの事だった。
「そして、報酬面のお話に移りたいと思います。」
現状初級ダンジョンの1層目から取れるものは基本百円以上からの買取になるという。
色々な物を作るベースになりうる物なので安い設定にはなっているが、この価格は下がる事は無いと言う。
そして、上がる事もあるとの事だ。
「そして重要なダンジョンにおいての事です。」
ダンジョンの中に入り、中にいるモンスターを倒す事でレベルが上がっていき
レベルは上がれば上がるほど上がり辛くなっていくが、1つレベルがあがるだけで大きく成長する事。
更にレベルが10以上になると転職と呼ばれるものが出来るようになる。
この転職は転職するためのアイテムが存在し、そのアイテムを利用する事で転職が可能となる。
そのアイテムには半永久的に利用出来ると思われるものと消費型のものの2種類を発見していること。
消費型のものはレベルさえ満たしていればすぐにその職業になれるが、半永久的に使えるものと違い選択肢がない。
もしかするとレアな職業の存在もあり得るので使う際はよく考えて使う事。
転職をするとステータスの伸び方が明らかに増えるのでデメリットになることはほぼ無いと考えられているがまだ不明な事も多いので自己責任で転職を行う事。
そしてダンジョンに入る際基本的には3人以上でグループ、俗に言うパーティーを組んでもらい必ず団体で行動する事。
安全性を確保するためにも絶対に守る事。
ダンジョン内でも日本の法が適用されるが、ダンジョン特別法の中にあるダンジョン内で使用する武器や防具は国へ申請を行うことで所持を許可する。
但し、この武器やステータスの上昇による力量差を利用し、一般の人へ暴力、脅迫、殺人などの行為が行われた場合殺人であれば死刑、暴力、脅迫においてはそれなりに重い罪となるので決してこういった罰を受ける事のないようにとのことだった。
「説明としては以上です、何か質問のある方がいましたらDanPhoneにある問い合わせより問い合わせをお願いします。問い合わせは24時間体制で行わせていただきますので迅速な対応が出来ます。」
「グループを組めない、組む相手がいない場合は同じ時間帯でダンジョンに入れる方同士でマッチングを行うサービスも行いますので是非利用ください。」
「それではこれで説明会は終了になります、DanPhoneの受け取りを済ませた方から順次お帰りください。」
そこまで言うと職員の人は降りていき会場内に複数あるDanPhoneの受け取り場所へ向かうように伝えた。
「ふぅ、やっと終わった。」
僕がそう思わず呟くと
「大事な事と分かっていてもこういうのって疲れますよね・・・。」
華奈さんがちょっと眠た気な表情を浮かべながら僕の呟きに返事をしてきます。
「それにしてもグループを組まされるのは想定外でしたね、わたし知り合いがいないからちょっと不安です。」
「僕の方も友人が一人しかいないのでもう一人と言われるとちょっと不安ですね。」
「とりあえず、DanPhone受け取ってから考えましょうか?」
僕がそう華奈さんに提案をすると
「そうですね、これからの事はまた考えていけばいいでしょうしそうしましょうか。」
会場の中にいくつか配布場所があったけれど一番人の少なさそうな列に僕達は向かい始めた。
「おっ肇もこっちに来たんだな。」
列に並ぶと後ろから樹もやってきた。
「なんでか知らないけどここだけ人が少なかったからね、ここにしたんだよ。」
「俺も同じだな。」
「えっと肇くん、この人がさっき言ってた友人さんですか?」
「あぁごめんなさい、樹、この人が前隣の席で試験受けたって言ってた華奈さんだ。」
「立花華奈です、よろしくお願いしますね。」
「こちらこそどうも、島田樹です、よろしくお願いします。」
挨拶を交わしたところで樹が突然こんな提案をし始めた
「なぁ肇、立花さん、どうせなら俺たち3人でダンジョン行かないか?立花さんも多少顔知ってる人と行った方が楽なんじゃないかと思うんだが・・・、あぁ勿論立花さんが他の人や同性の人と行きたいならそちらを優先してもらって構わないですよ。」
「それは私も考えていたんです、肇くんなら信用出来そうな気もしますので・・・」
「そう言って貰えると嬉しいですが本当にいいんですか?確かに3人以上じゃないと入れないのでとても魅力的な提案ですが・・・」
「私は大丈夫です!むしろお願いしたいです!」
華奈さんがそう言っているので大丈夫なのだろうか、襲うつもりなんて毛頭無いけれど無防備すぎて少し不安になってくる。
「まぁ、そういう事なら・・・」
僕が肯定すると耳元で樹がぼそりと
「(俺たちなら立花さんくらい守れるだろう?こんな美人さんなんだし俺たちで守りつつレベル上げてもらえば安心だろ?)」
樹の言う事も最もなので僕はこくりと頷きそのまま順番が来るまで他愛もない話をしていた。
ちなみに網膜認証はよくわからないけど気付いたら終わってたよ。
DanPhoneを受け取った僕らは連絡先を交換し、帰宅した。
ダンジョンに堂々と入れるようになるまで後1週間なので、入れる前日に僕らは集まりダンジョンについて知っている事を華奈さんに話すことにした。
評価ポイントが多ければモチベーションに繋がりますので楽しんで頂けたら下の方にある星を押して貰えると嬉しいです!




