25:樹のレベリングをしよう
おまたせしました。
気付けばPVが130000を超えていました。
本当にありがとうございます。
学校の授業も終わり樹とともに僕の家へと向かった。
「お邪魔します。」
「ただいまっと、それじゃ僕の部屋行こうか。」
「おう。」
そして僕の部屋へと入る。
「それじゃあ、まずダンジョンに潜るのは本気だって言ってたよね。」
僕は樹へ再度問いかける。
「稼げるなら、って前提はあるけどな。」
「それなんだけど実はね今この家にダンジョンがあるんだ。」
「は?肇お前何言って?」
信じられないような物を見る目で僕に問いかける樹、無理もないだろう。
「まぁ、そうなるよね。」
僕はそう言いながらクローゼットの扉を開ける。
「これ見ても同じ事言える?」
「な、なんだこれ。」
「この家は近いうちに国に保護される、その前に樹を中級ダンジョンに入れるくらいまでレベルを上げる。」
「それをするとどんなメリットがあるんだよ肇に。」
「中級ダンジョンは僕もまだ入った事がないし、もしかすると一人では厳しいかもしれない、だから一緒に入る仲間が欲しかったんだよね。」
「なるほど、俺一応運動部だし運動神経も悪くは無い、だから戦力としては悪くないし、俺の家の事情も考えてくれた訳か。」
「国からは報酬を渡すと言われたからね、一人だけ大金が欲しいわけじゃないし、どうかな?」
「悪く無いどころかとても有り難い話だ、こちらから頼みたいくらいだ。」
「それじゃ、必要な物を渡すよ。」
そう言って僕は国に前頼んでいた装備の試作品を樹に渡した。
「なんだこれ?妙にしっかりしていると言うか、うーん、なんとも言えないな。」
「ダンジョン産の繊維で作ったアンダーウェアらしいよ、結構な衝撃吸収効果があるって言ってた。」
「現代的な防具って感じでちょっとワクワクするなこれ。」
装備の色は真っ黒で特殊部隊なんかが着ていそうなのでワクワクするのはとても分かる。
「わかるわかる。」
「でもなんでこれを肇が持ってるんだ?」
「あぁそれはね、ダンジョン庁に僕がダンジョンで得た情報や物を売ったからなんだけど、お金もいいけど一部他のダンジョンの素材や防具になるものをお願いしたらこれを渡されたんだ。」
勿論お金も近いうちに用意すると言われたので家に幾らか入れようと思っているよ。
「なるほど、でも肇の分はいいのか?」
「何着か送られて来たから大丈夫だよ。」
「分かった、ありがたく使わせて貰う。」
「それじゃ、戦い方はあとでやるとしてまずは少しだけレベリングしようか。」
「お、おう。」
僕は樹にバットを渡してダンジョンへと二人で入っていく。
「僕がウサギの脚を潰したものを持ってくるからウサギの角をそのバットで叩いて砕いてね。」
「分かった。」
あとは早い物で僕が1層にいるホーンラビットを全て連れてくるとその角を樹に砕いてもらう。
そうすると樹のレベルが4まで上がったのを確認したので次は戦い方を軽く教える。
「よし、これで少しは動けるようになるはずだからいいかな。」
「なんかレベルアップとか何回か聞こえて来たんだけどこれなんなんだ?」
「それがレベルアップでステータスが上昇するんだよ。」
「も、もしかして肇があの体育の時やけに強かったのは」
「そう、ステータスのおかげだね。」
「納得したわ・・・」
「ん?でもステータスなんてどうやって見るんだ?」
「現状ではステータスを見るのは鑑定しか無いんだよね。」
「よくあるスキルだな。」
「なんだけど、現状では第三層を初回クリアの報酬で貰うか、各ダンジョンに初めて入った人が貰えるみたいなんだよ。」
「という事は欲しければ第三層をクリアしないといけない、って事か。」
「そういう事だね、レベルは10まで上げて転職して、その後レベル5くらいまで上げれば多分第三層なら余裕だと思うけど。」
「でも今肇は急いでいるからとりあえず安全を取れる程度のレベルまで上げたって事か。」
「そういう事、あんまり過保護にやりすぎると後が怖いから戦い方だけ教えるよ。」
「わかった、よろしく頼むよ。」
あとはホーンラビットの倒し方を教えて、レベル上げをしていった。
勿論素材も回収したよ、僕の部屋が埋まりそうなのでダンジョン庁の人に連絡をして引き取って貰う事にした。
それから1週間ほど経つと樹のレベルは10になり、転職を行う事が出来た。
樹は元々高い身体能力を持っていたため、戦士を選んだようだった。
今のままでは決定力に欠けるため、ダンジョン一般開放時に武器の所持も許可されるのでその時に何か武器を買うのもいいかもしれない。
ダンジョンの一般開放、その前にダンジョン探索者認定試験を行うという事が世間に発表された。
ダンジョン庁の人曰く試験は難しい物ではなく、どちらかというと常識を測るものらしく、サイコパスと呼ばれるような人間を排除する事を目的としているらしい。
僕たちならばおそらく大丈夫だろうとの事で2週間後にその試験の1回目が行われるらしい。
僕と樹はダンジョン庁の計らいで最速で試験を受けられる事になったので僕らも受ける事になった。
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