18:ダンジョンを報告しよう②
少し遅くなりました。
次も2日後くらいには出せるように頑張ります。
新作のテイマーものです。
今回の作品は出来る限りほんわかとしたものを書いていこうと思っています。
https://ncode.syosetu.com/n9603fr/
「こんにちは、ダンジョン対策本部の山下と申します、早速で悪いのですがダンジョンへ案内して頂いても大丈夫でしょうか?」
「大丈夫です、どうぞ上がってください。」
ダンジョン対策本部から派遣された山下さんが家にやってきた。
母さんにも許可はもらっているので早速ダンジョンへと案内をする。
「お邪魔します。」
山下さんはそう言いながら僕たちの家へと入ってくる。
そして階段を登り2階にある僕の部屋へ山下さんを案内し、ダンジョンの入り口へと到着した。
「ここです。」
「本当にダンジョンの入り口のようですね、中には入られたのですか?」
「興味本意で入ってしまいました。」
素直に僕は告げる
嘘を吐いても意味が無い気がしたからね。
「なるほど、中でのお話を聞くことは出来ますか?」
「それは大丈夫です。」
そして僕は今まで中であったことを話した。
勿論、一部はぼかして伝えるけれどね。
ラビリスあたりが国に持っていかれたらちょっと困るしね。
「えぇと、まずはどこから突っ込めばいいのか分からないのですが・・・ダンジョンを踏破というのは事実ですか?」
「もし山下さんが鑑定を持っていれば証明出来ると思うんですけど。」
「あいにくですが、私はダンジョンに最初に入る事がまだ出来ていないんです、他のスタッフは数人だけ鑑定を持っている人もいるんですけどね。」
「ただどちらにせよこのままダンジョンを放置していくというのは無理がありますし、あなたが教えてくださったスタンピード?とやらの可能性は十分脅威になり得るものですし、上の人間に伝えさせていただきます。」
対策を取って貰わないと多くの人が危険に晒される事になるので国には頑張って貰わないといけない。
「個人に出来ることは限られていますでしょうけど何かまた新しい発見がありましたらご協力のほうよろしくお願いします。」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。」
「それと、ご両親の方とお話をさせて頂きたいのですが、今はお時間大丈夫でしょうか?」
もしかするとダンジョンの件での土地の問題かもしれない。
「母であれば下にいますのでちょっと聞いてきましょうか?」
「お願いします。」
結果的に言うとおそらく遠くないうちにダンジョンが国に引き取られる事になるそうだ。
勿論国から幾らかの補償金を受け取り、なおかつ家から近い場所への物件の紹介もしてもらえるとの事。
割と田舎のため直ぐに見つかったらしいからよかったんだけど都心の方でダンジョンが見つかった場合は悲惨な事になるらしい。
場所がマンションのようなところでは未だに見つかっていないそうなのでそこが唯一の救いだと言っていた。
夜に帰ってきた父さん曰く十数年をこの家で過ごしてきたから離れるのは寂しいけどほぼ無料で新しい家に住めるっていうのもなかなか悪くないかもと言っていた。
愛着はあっても新しい家の誘惑も捨てがたいらしい。
日本人は新しい物や限定物に弱いからそれに近い感覚なんだろうか。
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「阿部総理、緊急でお伝えしたい案件があるのですが、お時間よろしいでしょうか?」
ダンジョン対策本部の本部長をしている田中敦敏が阿部総理にそう尋ねる。
「田中さん、一体何があったのですか、時間であればお気になさらず。」
「ありがとうございます、つい先程市民の方からダンジョンについての連絡があったそうですが、その内容が信じられないものだったとの報告を受けました、内容は資料にしましたのでよければこちらを読んでください。」
「ありがとうございます」
数分間かけて資料を読む阿部総理
「はぁ、これは大変ですね。」
「田中さん、現在までに確認されているダンジョンの数はどれくらいですか?」
「ダンジョンナンバー1から98までは把握しています。基本的に人の多い県には3個人口の少ない県には2個となっています。北海道のダンジョンについては未だに場所が判明しておりませんが、初級ダンジョンと思わしき場所については全て判明しております。」
「そして沖縄県の初級ダンジョンのナンバーを考慮して日本に存在するであろうダンジョンの総数ですが、335箇所です。」
「335箇所ですか、それでそのうち何箇所が見つかっているのですか?」
「まだ285箇所です。」
「あと50箇所、それにスタンピードの危険性、自衛隊のほうでのダンジョンの探索の方は?」
「未だに初級ダンジョンを攻略出来ていないそうですが、最近ようやく3層へと到達したそうです。」
「自衛隊の人たちでそれなのですから、一人でダンジョンへ行き、踏破したというこの少年は一体何者なのでしょうか?本当に信頼出来る情報なのでしょうか?」
「少年曰く、鑑定持ちがいれば自分の事を信じて貰えるはずだ、と言っていたそうです。」
「自衛隊のほうで手の空いている鑑定持ちか対策本部で鑑定持ちがいれば鑑定を行い確認していただけませんか?」
「分かりました。」
そう阿部総理が告げると田中は戻っていった。
「彼の情報が救いとなるか、混乱のきっかけになるのか、まだ分かりませんね。」
彼は一人呟いた。
総合評価気付けば1000ptを超えていました、本当にありがとうございます。
これからも頑張って行きますのでよろしくお願いします。