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霧の街

作者: 原田朱里

霧というのは、街の様子を一変してしまう。

そして、それは突然である。


男は森の中に入り、街を目指していた。

冬先の空気は、肌を切り息を白くしたがそれでも天候には恵まれていた。


獣道は落ち葉を被り男の行く手を阻もうとするが、男は歩きなれた道を迷うことなく進む。


男の目指した街は彼の故郷であった。山間の小さな集落である。

男はそこで生を受け、15歳までそこで過ごした。


男は高校進学のために街を離れたが、その後も年に数回はこの街に帰っていた。


男がふと足を止めた。


男は現在地を確認するように辺りを見渡した。

男は確信した。


男はまた足を進めたが、男は街にたどりつくことはなかった。


霧の街は、来るものを拒むと言われているが、それは事実ではない。

霧は来る者を惑わせてなどいない。


男は歩き続け、隣街に着く事ができた。

男は、なぜ隣街に着いてしまったか理解できなかったが、街を見て周ることにした。


男は隣街の住人に、男の街の様子を聞いた。

隣街の住人は、「そんな隣街はない」と答えて去ってしまった。


男は訳が分からなくなってしまい。

男の街の方角へ足をすすめた


男は街に帰ることはできなった。


霧の街は人間を寄せ付けない街ではない。

霧の街にも住人はいるし、霧の街を訪れる人もいる。


男は街が無くなってしまったのだと思った。

そして、男は来た方向に戻った。


男は、それでも役所に行くだけは行ってみることにした。


しかし、男の街は今もその場所に実在し、住人もいる。

と職員から聞かされた。


男はそんなはずはないと食い下がったが、あるものはあると一蹴されて相手にされなかった。



霧の街は今も実在する。


霧は、街の様子を一変する。

霧は突然現れる。


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― 新着の感想 ―
[良い点] あると知っているのにたどり着けない。あると他者も認めているのにたどり着けない。 [気になる点] 男はきっと霧の街出身。だというのに、そこへの行き方を知らないのは違和感がある。忘れたという風…
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