第000話 プロローグ
初投稿となります。
読み難い部分もあろうかと思いますが、お付き合い頂ければ幸いです。
冒険者として数々の武勇を残し、後に王となった剣王ハノーヴァ。
彼の武勇は建国当時から書として残され、100年近く経った今でも彼が興したイデカ王国の民から絶大な人気を誇る。
晩年の彼は自分の孫達にその物語をよく読み聞かせたという。
俺、カッケーな物語。
さぞやハノーヴァもご満悦だったことだろう。
が、そんな幸せな時間はそう長くは続かなかった。
当時まだ小さかった孫、ジェノヴァが言ったのだ。
そう、子供だから言える残酷な本音。
「お爺しゃま、もうそのお話は飽きちゃった・・・」
その一言が、世に大きな影響を与えるなど、本人は全く思わなかったであろう。
だがしかし、この言葉が王を動かしたのだ。
建国の王、ハノーヴァは言った。
「物語を集めよ! ジェノヴァが喜ぶ物語を集めるのじゃ!」
傍に控える大臣が王に答える。
「ははっ! では直ぐに王子に喜んで頂けそうなお話を作らせましょう。」
「作らせるじゃと? ダメじゃ! ワシは実際の体験談が国民から大人気なんじゃぞ。創作なんてズルは許さん!!」
「ず、ズルですか・・・」
「そりゃそうじゃ! だって創作ならワシより恰好イイ主人公を作れてしまうじゃろ!?」
「いえ、そんな・・・ ハノーヴァ様は別格。例え創作といえど、ハノーヴァ様より求心力のある主人公など生まれはしないでしょう。」
「ほほぅ、やっぱそう思う?」
「・・・もちろんでございます。(こいつウゼぇ!)」
大臣は若干イラっとしつつも、話を元に戻す。
「しかし、創作が駄目となると・・・ 如何致しましょう?」
「う~ん、そうじゃな。付いていけば良いじゃろ。」
「・・・は?」
「いやだから、冒険者とか騎士とか・・・ そういうのに誰か付いていかせれば、ワシには適わずともジェノヴァの喜ぶ物語を探せるじゃろう。」
「は、はぁ。」
王国に新たな職業、アーキビストができた瞬間である。
王国で認められた者のみがなれ、決して嘘偽りなく、真実の物語を残していくアーキビスト。
初めは名のある冒険者や騎士、そういった者達に王命で随行した。
そこで生まれた新たな物語はジェノヴァだけではなく、書となり多くの民を魅了して新たな娯楽となっていく。
やがては王命だけに止まらず、世に名を残さんとする貴族や冒険者達からの依頼で随行するようになったアーキビスト達。
この物語は依頼によって派遣されたアーキビストと、名を売るつもりなんて全く無かった若者のアーカイブ。
書き溜めはございませんが、できるだけ定期的に投稿できるよう頑張ります。




