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ハーナル王立図書館地下蔵書  作者: K
ハーナル王国民話 ーハーナル王国七不思議ー
6/16

喋る生首

単なる噂だ、と大人たちは笑い飛ばしました。

でも子供たちは本気で信じていました。


「喋る生首がある」


子供たちの間で、まことしやかにささやかれている、噂。


ある日学校が終わったあと、「確かめてみよう」ということになりました。

怖がりながらも10人ほどの子供たちが生首があると噂の森へ行きました。

誰が置いたのか、その生首は森の洋館の中にあるらしいのです。


洋館は、いかにも怪しげな雰囲気を漂わせていて、1人の子供が恐る恐るドアを引きました。

あっさりドアは開き、子供たちは手分けして生首を探しました。


そして、1人の少年が見つけました。

見つけてしまいました。


少年が入ったのは、書斎でした。

まるで調度品の1つのように。

自然にそれはありました。

少年とパチリと目が合い……生首は一筋の涙を流しました。

その口が開き、何かを言いかけたとき……。


少年は耳を塞ぎ、泣き叫びながら転がるように洋館を飛び出しました。

その声を聞いた仲間も反応して、蜘蛛の子を散らすように逃げていきます。


あの生首は一体何だったのでしょうか。

何を言おうとしたのでしょうか。

今もあの場所にあるのでしょうか……?


そしてあの洋館に行く者は、誰もいなくなりましたとさ………。

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