FILE51:探偵・聡との出会い『2』
篤子と洋子は、コンビニに買い物に来ていた。
「へぇ、聡さんは叔父なんですか。」
「ええ、私が姪なの。」
「洋子さんは聡さんの事どう思ってるんですか?」
「え。」
「てっきりアタシ、聡さんの事好きだと思ったんですけど。」
「べ、別にアタシは・・・ただ、特別な人ってだけで・・・」
「ま、そういう事にしとくわ。」
「篤子ちゃ~ん・・・」
買い物を終えてコンビニを出た篤子と洋子。
しばらく歩いていると、突然黒服の男達に囲まれた。
ザッ!
「な、何なのあなた達・・・」
「洋子さん下がって。ハァッ!!」
篤子は男の1人に回し蹴りを当てる。
ドガッ!!
「(これならいける!!)」
篤子は続いて、男に蹴りを入れようとした。
「キャッ!!」
「!?」
篤子が振り向く。
すると、洋子がグッタリした状態で男の1人に抱えられていた。
「洋子さん!!」
バチッ!!
「!キャアッ!!」
ドサッ。
篤子は首筋に衝撃を感じ、倒れる。
男の1人が篤子の首筋にスタンガンを当てたのだ。
男達は不敵な笑みを浮かべると、篤子と洋子を運んで行った。
「へぇ、大阪で起きた事件の解決を。」
「ああ、洋子と昼飯を食いに行ったんだがその店で殺人が起きたんだ。幸い犯人はその場でオレが突き止めて、洋子が逮捕したんだがな。」
「なかなかやるんだな、アンタ。」
スゥと聡が話していると、突然スゥの携帯が鳴った。
ピリリ、ピリリ・・・
「篤子からだ。もしもし・・・」
「明日岡スゥ・・・か?」
電話から聞こえてきたのは、男の声だった。
「・・・誰だ、アンタ?」
「何だ、忘れたのか?オマエに昔逮捕された強盗団のボスだよ。」
「・・・まさか、『骸烏』の鳳か?」
「その通り。オマエの大切な彼女と連れはオレ達が預かった。」
「(連れっつー事は、荒川さんもいるな・・・)用件は何だ?」
「流石、話が早い。今から流星公園近くの廃墟ビルに来てもらおう。」
「ダメよスゥ、来ちゃダメ!!」
「うるせぇ、小娘!!良いか、急げよ!!」
ピッ。
「電話、篤子ちゃんからか?」
「ああ、『篤子の携帯』を利用してかけてきやがった。チッ、あの連中もう釈放されてたのかよ。」
「明日岡君、オレも連れて行ってくれないか?」
「別に構わん。1人で来いとは言ってなかったからな。だがアンタ戦えんのか?」
「これでも元刑事だからな、柔道の心得はある。」
「そうか。なら行くぞ。」
スゥと聡は、篤子と洋子を救えるのか!?