FILE38:茶道家元毒殺事件『6』
「ちょ、ちょっと待ってくれ。何で私が?私は家元の後継者なんだぞ!?」
「それを証明してくれる人がいますか?」
「!」
「思った通りだ。それはやはりあなたが1人で言ってるだけなんですね?」
「だ、だからって私が殺した事になるのか!?第一家元は私のために花の鉢植えまでくださったんだぞ!?」
「それです!その花が問題だったんです。金盞花。家元があなたに贈った花です。この花が証言してくれます!」
「いい加減にしろ!!花がしゃべるとでもいうのか!?」
「そう!花はしゃべるんです!!それを聞き取れなかったのが致命的でしたね。花はこう言っています。あなたと家元はうまくいってなかった。あなたは後継者にはなれない!・・・と。」
「ど、どういう事だ・・・!?」
篤子は1冊の本を出した。
「花・・・言葉?」
「答えはそこにあります。」
パララ・・・
『金盞花
花言葉
失望
別れの悲しみ』
パサッ!
「家元さんはお花にとても詳しい方だったそうですね?そういう人は贈る花に意味を込めるんですよ。あなたを後継者にするつもりなら、なぜこんな花言葉の花を贈ったんでしょう・・・?今の季節この花を手に入れるのは非常に困難です。それなのになぜあえてこの花を選んだのか・・・他に説明のしようがありますか?」
「君の言う通りだ。あの日、家元は私に桐沢流を出るように言いに来たんだ。同じ茶道でも家元と私のやり方はどんどんちがってきていた・・・でも、だからって破門にするなんてヒドいじゃないか!!私だってあんな事したくなかった。師匠を殺すなんて事、したくなかったんだ!!桐沢流の家元になるのは、私の・・・私の夢だったんだ!!」
「あーあ、今回は篤子が花言葉を覚えてなかったらどうなってたかな。」
「でしょ?」
「花言葉か・・・全く人生いくつになっても勉強する事はあるわな。」
「げ!?警部が花言葉!?」
「似合わなーい!!」
「警部、警部。ピッタリの花があるよ。」
「お!!何だ!?」
『ボケ
花言葉
単純』
「朝霧ー!!」
「アハハハハ。」
哀を追って行く中嶋と、それを呆れた目で見つめるスゥ達。
そんな彼らを、1人の男が監視していた・・・
果たして、この男の正体は・・・!?