FILE29:笠美と謎の少女を尾行せよ『前編』
スゥと篤子が南柏町のカフェに入ると、葉平と雅子が席で待っていた。
「ようやく来ましたね。」
「待っとったで。」
「待たせたな。ところで、肝心の2人はどこにいるんだ?」
オレが素っ気なく聞くと、雅子は笑みを浮かべながら、
「このカフェの反対側にあるデパートで買い物しとう。」
とニヤつきながら言った。
「買い物が終わったら何か食べようかとか話していましたから、直にここに来るでしょう。そういうワケで・・・」
葉平はそこまで言うと、袋から何かを取り出した。
それは、帽子とサングラスだった。
「これで変装してください。」
「ハァ!?」
葉平の言葉に、スゥはコケそうになった。
「何でオレ達が変装なんかしなきゃいけないんだよ?」
オレが聞くと、葉平はキョトンとして、
「そりゃ、そのままだと小生らだと彼にバレるからじゃないですか。」
葉平はシレッと言った。
まぁ、確かにそうなのだが・・・
スゥ達は、帽子とサングラスで変装した。
端から見たら、どっかの怪しい集団じゃねぇか・・・?
スゥは思った。
これにマスクもプラスしたら、完璧に悪者の格好だなと。
そんな発想が出た事に、スゥは苦笑いしていた。
「あ!入って来たで。2人が。」
雅子の発言に、スゥ達は反応した。
スゥ達が入口の方を見ると、雄也が1人の女の子と一緒に店に入って来た。
「(篤子には及ばないが、なかなか美人だな。ん?あの女・・・どこかで見たような・・・)」
スゥは疑問を抱きながら、少女を見ていた。
果たして、この少女の正体とは・・・?
スゥ達は2人に怪しまれないよう、料理を注文した。
雄也達2人も、料理を注文している。
30分ほどしてスゥ達が食事を終えると、丁度雄也達も終わったところだった。
レジで会計を済ませ、カフェを出て行く。
スゥ達は素早く会計を終えると、気づかれないように2人の尾行を開始した。