FILE28:かつての仲間へのお見舞い
スゥは柏中央病院に来ていた。
ある病室まで足を運ぶ。
そして、その病室のドアを開けた。
部屋のベッドには、1人の少女が静かに寝ていた。
「また来たぜ・・・真古・・・」
スゥは少女に話しかけた。
ベッドで寝ている少女の名前は、保安真古。
スゥや篤子の幼なじみで、警視庁捜査秘密課のメンバーの1人である。
なぜ彼女が病院に入院しているかというと、真古はかつてある犯罪組織との戦いの時、体に重傷を負って手術を受けたからだ。
その後手術は無事成功したが、後遺症で彼女は植物状態になってしまったのである。
スゥが真古のお見舞いに通っているのも、当時彼女がスゥをかばって重傷を負ったからである。
「まだ目が覚めないか、真古・・・看護婦さんが定期的に水分を与えているようだけど・・・」
スゥはそう言うと、病室を後にした。
スゥが病院を出ると、篤子が立っていた。
「どうだった?真古の容態。」
「まだ目が覚めないみたいだ。」
スゥは静かに言った。
「ねぇ、この事件アタシ達だけじゃ力不足よ。笠美君達にも協力を頼まない?」
「止めた方が良い。オレ達が追っているヤツらは、アイツらじゃ荷が重すぎる。」
「そんなものかしら。」
「あぁ。オレはもう2度と親友をキズつけたくはない。オレ達2人であの事件を必ず解決してやるんだ。」
「そうね。あなたのそういうトコ、アタシは好きよ。」
篤子は笑顔で言う。
「フッ、嬉しい事言うねぇ。」
スゥも満更でもなさそうだ。
「そうそう、雅子ちゃんからメールが来てたよ。」
「青木からか。内容は何だって?」
「畑中君と一緒に買い物に行ってたらしいんだけど、そこで不思議な光景を見たそうよ。」
「不思議な光景?何なんだ?」
スゥは顔をしかめながら言う。
「笠美君が、年下の女の子と一緒に歩いてたそうよ。」
「ヘェ?そいつぁ興味深い事だな。で、青木と葉平は今どこにいるって?」
「南柏町のカフェだってさ。アタシ達も行く?」
「ああ。何か面白そうだからな。」
スゥと篤子は、正子と葉平が待っているカフェへと向かった。