FILE22:最初の依頼『7』
この事件のトリックは、『名探偵コナン18巻』のトリックを参考にしています。
あらかじめご了承ください。
オレは事件の真相に気づき、ある場所に向かった。
それは、被害者の部屋だった。
「明日岡君、なぜ被害者の部屋に戻ったんだ?」
「気づいたからさ・・・事件の真相にね。今からここでやってみせるよ・・・」
そう言うと、オレはトリックを実演した。
「おぉ・・・」
オレのトリック実演に、中嶋警部達は感心した。
「で、このトリックをやったのは誰なんだ?」
「今から行くよ。その人の所に・・・」
オレはその人の部屋に着くと、ノックした。
「はい・・・あら、探偵さん方・・・どうしたんですか?」
「ごまかすのはもう止めようぜ?わかってんだよ、アンタが犯人だって事は・・・そうだろ?綾小路家メイドの・・・西風芳香さん?」
「・・・」
芳香は沈黙する。
「な、なぜ私が犯人になるんです?あの部屋は密室だったのでしょう?」
「確かに密室だったよ、あの部屋は・・・だが、そのトリックはもう解けた・・・カセットテープとチェスのポーンの駒、そして厚紙がしっかりしたノートを使った、某漫画のトリックをな!!」
「・・・!!」
「アンタはおそらく事件前に綾小路さんと何かしらの事で会っていたんだろう。そして、ある原因で思わず撲殺してしまったんだ・・・運良く漫画のトリックを思い出し、密室にする事はできたし、手袋もつけて指紋を残さず、完璧だと思ったんだろうが・・・被害者は残していたんだよ、死の間際にアンタを指し示すダイイングメッセージをな。それは・・・この本だ。」
そう言うと、オレはある本を取り出した。
「この本のあるページに血がついていたんだよ。そしてこのページには『ゼピュロス』という名の神が載っている。もうわかるよな?これが何を指し示すのか・・・」
「ゼピュロスは『西風の神』・・・私を示すダイイングメッセージってワケね・・・負けたわ・・・」
「それに、部屋の中のどこかに閉じ込めてるんだろ?綾小路を・・・」
オレが言うと、芳香はクローゼットを開ける。
そこには、眠らされた綾小路がいたのだった。