FILE14:事件の解決へ
スゥは考えを見いだし、ある場所に向かった。
「!」
スゥは足を止めた。
「やっぱりな・・・」
スゥは全てを確信した。
「出て来いよ・・・そこにいるんだろ?」
スゥが叫ぶと、朝霧哀が隠し扉から出て、オレの前に現れた。
その腕には、手足をロープで縛られ口をガムテープで塞がれた篤子が抱えられている。
「ん、んぅ!!(ス、スゥ!!)」
「動くなよ、明日岡・・・この女を殺されたくなきゃ、おとなしく・・・」
「もういい加減、ヘタな芝居は止めようぜ・・・そうだろ?逃走中の銀行強盗さん?」
「な・・・」
「(え?)」
篤子はキョトンとしている。
まぁ、それも当然か・・・
「な、何言ってるんだ!?オレが銀行強盗なワケ・・・」
「とぼけんなよ・・・もうネタは上がってんだ!!オレがアンタの事を疑うキッカケになったのは、クラスでの自己紹介の時だ・・・アンタ、『自分は朝霧哀。それ以上でも、それ以下でもない』って言って、出身中学校名も言わなかったよなぁ?それでわかったんだよ・・・迂闊にしゃべったら、正体がバレちまうからなぁ!!」
「グッ・・・」
「まぁ、偶然アンタの顔を見ちまった本物の朝霧哀をこの廃墟病院に閉じ込めて、後で始末する気だったんだろーが・・・詰めが甘かったな!銀行強盗さん?」
「ク、クッソォ!!!」
男は篤子を投げ出し、スゥの方に向かってきた。
ダダダダダ・・・
「アホか・・・」
スゥはそう言うと、男の目に見えない速さで鉄拳をぶち込んだ。
ドドドドド!!
「オマエはもう、気絶している。」
スゥがそう言った瞬間、男はドサッと倒れ込んだ。
スゥは篤子に駆け寄ると、縄とガムテープを解いた。
「篤子、大丈夫か?」
「うん・・・」
「一件落着・・・か。」
その後、スゥが電話で呼んだ警察が到着し、男は逮捕され・・・
朝霧、笠美、青木、畑中の4人も無事に地下室から助け出した。
こうして、彼ら柏少年探偵団の記念すべき第1の事件は幕を閉じたのだった。
5人の探偵業は、まだ終わらねぇ!!