FILE11:消える仲間達・1
「さて、目的地には着いたが・・・どういう風に行く?」
「やっぱり、別れて捜査した方がええんとちゃう?」
「そうだな、じゃあボクは先に行くよ。」
そう言うと、笠美が真っ先に消えた。
「お、おい、笠美!!」
「それで?君はどうするのです?青木君。」
「ウチ1人じゃ、怖い・・・」
「じゃあ、小生がご同行いたしましょう。明日岡君、そちらは頼みましたよ。」
「あ、ああ・・・」
そして、畑中と青木も消えた。
「・・・」
「ほら、スゥ!アタシ達も行こうよ!」
「あ、ああ・・・そうだな・・・」
スゥと篤子は、病院の中へと入っていった。
「う、薄気味悪いね・・・」
篤子はさっきから、スゥにしがみついたままだ。
「ったく・・・怖いんなら外で待ってりゃよかったのに・・・」
「1人になったら、余計に怖いよ!!」
「あまり大声出すなよ。他に人がいたらどうすんだ・・・」
・・・と、その時・・・
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「何!?今の声・・・」
「笠美だ!!行くぞ、篤子!!」
スゥと篤子は、走り出した。
「あ、明日岡君!」
「篤子ちゃんも一緒か!」
「畑中、青木!」
「笠美君は・・・?」
「どこにもいないんですよ・・・」
「ウチらが叫び声を聞きつけてきたら、ここにこれが・・・」
そう言って、青木はその何かを拾い上げた。
「お、おいそれ・・・笠美がかけてたメガネじゃねぇか!!」
「笠美君、どこに消えたの・・・?」
スゥ達は、しばらく立ち尽くした・・・