FILE01:波乱の高校生活の始まり
オレの名前は明日岡スゥ。
少しは名の知れた探偵だ。
オレは今、大阪の柏大学付属高等学校に通っている。
小中高大一貫教育の、私立の学校だ。
「あーあ、かったりぃ・・・高校まで行くのって、ダルいよ、まったく・・・」
「文句言わないの、スゥ!」
オレをたしなめたこの女の名前は、浜谷篤子。
オレの幼なじみで、大切な恋人だ。
「篤子はダルくないのかよ?」
「確かに、高校生活は大変だよ。でも、スゥと一緒に学校行けるから、辛い気持ちも吹き飛んじゃうんだ。」
「・・・ったく、恥ずかしいじゃねえかよ・・・」
オレと篤子は、現在柏田マンションに住んで、そこから学校に通っている。
というのも、オレ達は小学校の頃から柏高校に通っていて、家が遠いためにお互いの両親に許可をもらって、マンション暮らしをしているのだ。
そのため、オレ達の事を知っている親友達からは、すでに夫婦扱いされている。
「スゥ、いよいよ高校生活スタートだね。」
「ああ、気合い入れていくぜ、篤子。」
「うん!」
オレと篤子は、手をつないで学校に走っていった。
「やったぁ!スゥとクラス一緒だー!」
篤子は、クラス分けの表を見て、はしゃいでいる。
「そんなに喜ぶ事か?」
「うん!だって、スゥとは9年間、一度も離れ離れになってないんだもん!」
「ある意味、奇跡に近いよな・・・」
オレと篤子は、1ーQの教室へと急いだ。
そしてこれこそ、オレ達2人の波乱の高校生活の始まりだったのだ・・・