強右衛門 深井の夢と戦の後静けさ 桃園の誓い 時空警察編
強右衛門への取り調べによって、織田・徳川の援軍が長篠に向かう予定であることを知った勝頼は、援軍が到着してしまう前に一刻も早く長篠城を落とす必要性に迫られた。そこで勝頼は、命令に従えば強右衛門の命を助けるばかりか武田家の家臣として厚遇することを条件に、援軍は来ないからあきらめて城を明け渡すべきと虚偽の情報を城に伝えるよう、強右衛門に命令した。こうすれば城兵の士気は急落して、城はすぐにでも自落すると考えたのである。強右衛門は勝頼の命令を表向きは承諾し、長篠城の西岸の見通しのきく場所へと引き立てられた。しかし、最初から死を覚悟していた強右衛門は、あと二、三日で援軍が来るからそれまで持ちこたえるようにと城に向かって叫んだ。これを聞いた勝頼は激怒し、その場で部下に命じて強右衛門を殺した。しかし、この強右衛門の決死の報告のおかげで「援軍近し」の情報を得ることができた貞昌と長篠城の城兵たちは、強右衛門の死を無駄にしてはならないと大いに士気を奮い立たせ、援軍が到着するまでの二日間、武田軍の攻撃から城を守り通すことに成功した。援軍の総大将であった信長も、長篠城の味方全員を救うために自ら犠牲となった強右衛門の最期を知って感銘を受け、強右衛門の忠義心に報いるために立派な墓を建立させたと伝えられている。
コミケ会場にいた。
ここはあのとき倒れたコミケ会場だ。
いくまえにオンライン会議通話アプリ、スナイプでかいわしていたときのことを思い出す。
『たしかにそれは勃起したおにんにんに妖精をのせたときのような幸福感というかあんしんかんがありますなぁ!!深井氏!!』
『彼女の子宮に受胎できたらなぁぐへへぇ』
『おまえらってほんときしょいけどいいやつらだよな!』
深井が友達の田中と矢野の会話を聞いてにやけながらポテチとゼロコーラを飲んでいた。
ゲップをするとコーラの炭酸となまぬるいいさんのかおりと油の混じった芋の臭いがふくざつにからみあって喉から放出された。
有給をとっていたのだ。
たのしいたのしい一日だった。
コミケ会場を背景に矢野と彼女と田中のすがたがあらわれ、しゃぼんだまのように歪んで弾けて消えた。
『まってくれ!おいてかないでくれ!』
少しはなれたいちにかれらがむごんでたっている。
『いやだ!しにたくない!』
『指はなん本に見えますかぁー?』
倒れこんだ深井にはくりかえし同じ音声がきこえているかのようだった。
レスキュー隊員のといかけにもこたえず、夢の中で意識はたたれた。
『は!』
ここはどこだ!そうとうとかえってきたのは、信長からの祝いの言葉だった。
『よくぞめざめた!軍人としても軍師としてもわれらをささえてくれる黒子のようなごじんぞ!さぁ!わしはのまぬがのまれよ!しこたまと!』
肩にかかった包帯をみてじぶんが重症だったことにきづく。
どこでやられもうしたか?
そうとおうとしてこえがでなかった、乾いていた喉をうるおすためねおきの清めた酒をのみこんだ。
内蔵からあつくたぎるような感覚がした。
信長は南蛮の秘薬とポーションを混ぜて発酵させたあらたな酒をつくったウツロをほめたたえながら、のめよさわげとまくしたてた。
信長は身分問わず相撲をとらせるのが好きだったそうでこの場でも役所の大官と下っ端の足軽がさけをのんだあとちから比べをさせていた。
『いよっとのっ!とのがふんどしをまかれもうしたぞ!』
信長がふんどしをまくと負け役をやるとはいわずそそくさとあらわれる藤吉郎こと豊臣である。
『みあってみあって!!はっけよーい!のこぅた!のこっぅた!』
『殿!まけませんぞぉ!!』
『なにおおお!!』
うわてでゆすられ、あしをこそとがりされこかされた秀吉はまけようとしていなかったにもかかわらず、軽くいなされたことに少し驚いた。
『なんぞなんぞなんぼのもん!わしはつよいぞ!わらべのころからやっとるでのぅ!』
『お見事』
『おみごと!!』
拍手喝采で宴と深井のみまいはどうじにおひらきとなった。
信長につくウツロ
秀吉につく深井
徳川につく影法師
この三人で天下人になろうぞと同じ時期同じタイミングで杯がかわされたという。
三国志で言うところの桃園の誓いににたなにかであったにちがいなかった。




