ウツロな空と虚空の彼方 からくり師と虚ろな日々 時空警察編
岩上にじんどる今川は崖を背に安心しきっていた。
こけむした岩肌は雨が熱でこけむしていることから、つるつると滑り、発露した露が霧となって辺りをみえなくしていた。
『しずかにすすめぇ~』
カタカタと山林に衣擦れの音と野鳥の声が木霊する。
日がくれ始めたころあいだった。
今川本陣の背後の崖から2000の織田軍が滝のようにおしよせてきたのだ。
ウツロはこれ好機ととらえ居合術・進捗二ノ型 破軍一閃を今川の本陣へとおこなった。
神速の一刀は高速で100人を切り払い吹き飛ばした。
のちに語られる鬼武者百人切りである。
あたりには血潮が無惨にもとびちり、血の霧がまっていた。
相手の兵士の白い衣が血しぶきで赤く染め上げられる。
うす黒かったかおが赤色に染まるモノノフたちの激情を加速させた。
『まっこと猪武者よのぅ!!われこそは今川家家臣!・・・・・・』
名乗ろうとしたところをきりすてる。
『ご免』
ずばりと切り裂かれ四散する血しぶき。
『かかかか、織田にもまことに望外な武士がおるものよのぅ!』
『信長公記』によれば、今川義元はこの予期せぬ緊急事態に輿を捨て、300騎の旗本・親衛隊で周りを固めながら急いでその場から騎馬で脱出、退却した。しかし、5度にわたる織田軍の攻撃で周囲の兵たちを少しずつ失い、ついには織田軍の馬廻に追いつかれた。小和田泰経は桶狭間をこの追撃戦が行われた一帯の地名だとし、地形も谷や狭間ではなく深田や湿地が広がっており、さらに豪雨が降ったこともあって敗走ルートの現場では、ぬかるみに足を取られたところを織田軍に攻撃され殺される今川軍の兵も多かったとする。
Wiki引用
乱戦の中、今川義元は太刀を抜いて自ら奮戦し、一番槍をつけたウツロに反撃して膝を切り割ったが、毛利新介によって組み伏せられ、首を討ち取られて死亡した(享年42)『水野勝成覚書』の伝聞によれば、今川義元は首を討たれる際、毛利の左指を噛み切ったという。
今川軍総大将の今川義元の戦死により今川軍は戦意を喪失し軍は総崩れとなり、この桶狭間の合戦は織田軍の勝利に終わった。
敏腕からくり師は尾張の信長のもとで資本提供をうけながら製作している秘密兵器があった。
それは、コロ助という殺しの助けになるといういみのからくり兵器である。
『これも違う。どうすれば、ええかのぅ』
大信というからくり師が世界をかえる発明をするときがきた。
『おじゃまっ!ひさしくあっとりませんでしたなぁ大信さん』
そういったのは膝の傷がいえた服部だった。
一番槍だった服部は褒美で金をもらっておりほくほくしていた。
『ウツロさんのおかげで今川をうてましたなぁ、膝の傷もいえてきて療養中ですがいっぱいどうですか?おごりますぞ』
そう提案するとウツロと大信はよきかなといい店をどこにするのか考え始めた。
『ちょうど信長殿がやっておられる懐石料理がくえるりょうていがありますで、そこにいきましょう』
『よきよき』
そう大信が頷くとウツロは黙って賛同した。
工房からあるいてすうふんのところにある、料亭にきた。
『奇天烈料亭かぁ、めずらしいものがくえそうじゃのぅ!』
そういってのれんをくぐると、女将がでむかえた。
『ようこそ奇天烈亭へ』
うやうやしくお辞儀すると豪華絢爛な装飾がほどこされたTHE和といったかんじの通路をあるいて個室へと招かれた。
『こちらおまかせがおすすめとなっておりますがいかがいたしましょうか?』
『品書きをみせてもらってからでよろしいかな?』
服部がいうと女将が和紙にすみでかかれたメニューをもってきた。
『どれどれ』
『珍味ばかりじゃのぅ!たのしみじゃ!』
熊の手甘辛煮込みに蜂の子天ぷら。
雀の巣がけシャコの洋風ソースソテーなど珍しいメニューがならんでいた。
『まぁおすすめでたのむわ、女将!さけをついどくれや』
『少々お待ちを』
料理が運び込まれ畳をふみしめるどくとくのおとだけが、しずまった料亭に響く。
ふるまわれた料理をたべながらウツロは大信の発明案をきいていた。
『このマセキをつかってみてはいかがか?』
『ほぅ?これまた珍妙なマセキとはなんですかな』
『わたしのしるかぎりでは』
と続けていい、はぐらかしながら魔力について漠然と説明してみせた。
『なるほどのぅ』
からくりにつかえるやもしれぬと考えた大信はウツロに、協力をもうしでた。
『いいですよ、わたしもみてみたい。世界がかわるところを!』
うつろな日々が色づいた気がした。
世界はかわっていくのだとーーー。




