特殊部隊への道
無実の罪でゆうきは拘置所にラーメン屋の店主とともにいた。
店主はなぜかいつもタオルをあたまにまきつけて、腕をくんでいる。
『かんしゅさーん、昼飯は次郎ラーメンでおねがいしますーぜんましましで』
『できるか!だまって本でもよんでろ300番』
『かんしゅさん!おれはゆうきだって!』
『わかったから静かにしろ300番』
ちぇっとしたうちすると、貸し出しの本屋がきた。
『驚異の生命体つのばやしにせまる!だってさなんだこのほん』
『さいきんわだいになってる都市伝説さ』
『へぇーどれどれ』
(おれじゃん!!!)
勇気の病院騒動とアイリの殺人事件、新麻薬Nの台頭、増殖する暴動漢、ほかにもさまざまなつのばやしに関する情報がのっていたが、最後につのばやしらしき感染者に賞金をかけるというページがあった。
(なんてこったい!これじゃぁモルモットにされちまう!)
(どうしても額のつのをかくさないと!)
『店主さんそのたおるかしてください!』
店主だった男のタオルをむりやりはぎとる。
『ちょやめっ』
店主のタオルをとるとそこにはちいさな角がはえていた。
『おれもなんすよ!おちついてください!』
『なんでえおれだけかとおもったぜ、坊主!なんか変な声みたいなんきこえねえか!?』
『聞こえます聞こえます!』
『角からでた液体がこなみたいなんにならねぇか?』
そういえば快楽が絶頂にたっしたとき液体がつのからでて衝撃波とともにこなになった。
『たしかになりました!』
『あれよぉラーメンのめんにまぜてたんだわ』
『それであの妙なあじ、そのせいですか店主・・・』
おもいだして若干、吐き気を催す。
徹刑事のよみどおり麻薬Nはあったのだ、角からでる魔力が結晶化し麻薬とよばれる機能を果たす粉になるのだ。
『おめぇらつのばやしだな』
看守長がそういうと通報しはじめた。
『まってください!』
時間はわずか数分だったろか特殊部隊ふうの男たちがあらわれて、こうなのった。
『特務戦闘角囃子対策班3課の藤堂だ!おとなしくついてきてもらおう!』
特戦角3課とよばれる日米合同の特殊部隊である。
『ふたまるまる時をもって300番と301番を特務戦闘員にめいじる!以上』
こうしてゆうきと店主はトクセン角サンカに入隊することとなったのだ。
トクトウカクサンカに入隊したゆうきはほつれがんじからめになった糸のようなもやもやをかんじていた。
藤堂となのる隊長のおとこは事こまかにいまの世界情勢の不安定さを説明した。
隕石に生命体が付着しておりその生命体から魔力とよばれる未知のエネルギーが登場し、活用できるようになったせいで石油に関する利権がすべて台無しになってしまい、既得権益者が騒ぎはじめているのだ。
私服をこやしていたのに邪魔をするんじゃないと。
一部の適合者だけが魔力を粉に変換して物質として物理的にりようできるようになっていることをおしえてくれた。
粉は反社会性物質として、認定され法で規制されることとなったが裏社会では流通網が完成しつつあった。
法の整備がおくれているあいだに巷では幸福をよぶ粉とよばれ、おおくの利用者がいた。
極道もこれにかんしてはみみにさとく、すぐにくいつきうごいた。
鮫が血のにおいをかぎつけるがごとく。
すぐにさわぎになり中島会とよばれる闇の組織がしゅどうけんをえることになった。
特角3課はそこにめぼしをつけて、ラーメン屋次郎のアナとよばれるみせを捜査していたのだ。
そこの店主がいま拘置所で隔離されているところだ。
『ぼくをどうしたいんですか?』
『きみには柱となってもらう、我隊の主力としてつのばやし、通称角をかってほしいのだ』
(はやくかえりたい)
脳内でそうささやく。
(世界がおわる)
(かいらくにみをまかせろ)
身体中の血液が沸騰して筋肉がべーこんみたいにやかれていく感覚におちいって脳内がさわがしかった。
『わかった。かわりにぼくのからだをしらべて研究してくれ』
『わたりにふねだ』
藤堂はよしっというとデータベースに勇気の項目もつくった。
こうしてゆうきは特殊部隊の一員となったのであった。




