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雨の日は

作者: あまなす

文庫本の背の高さが微妙にまちまちで

背比べをしているような

あんたたち中身で勝負しなさいよと

声をかけたくなるような


空の叫びにも似た強い風が

庭の鉢植えをいくつも倒していく

さいわい土はこぼれていなくって

草花たちも気丈に振る舞っている


ぽつぽつ降ってきた雨粒のひとつひとつを

しっかりこの目で見てやろう

顔は動かさず

ねこは目だけで

ひとつひとつを追っていく


そのうち雨が強くなってきて

ひとつひとつを追いかけていけなくなる

あきらめて

ねこはしらんぷり


雨の日は退屈だ


どこにも出かけられない

鳥たちがお話をしに来てくれることもない

ただただ

雨の音だけ


雨の日は退屈だ


そして

眠くなっていく


雨の音が

眠りへと

誘いをかけてくる


眠りへと


誘いを


かけてくる


  眠りへと


    誘いを













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