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武一、ミスコンを企画する。  作者: よしの
アゲ高学園祭 1日目「文化祭」
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ミスコン その8「奥村」


 【太一】

 

 ミスコンが終わって、壇上にいた女子が降りて来ると、その周りに人だかりが出来た。それぞれが武一が作ったお手製の襷を付けていて、あちこちで写真撮影が始まった。


 大門の言葉の影響もあって、男子は遠巻きに見ているだけで取り囲んでいるのは女子だけ。唯一、チュージのクラスだけが男女関係なくチョーさんを取り囲んでいた。そんな中、取り囲んだ女子の間をウロついている奴が1人だけいて、奥村は一眼のカメラを構えると、いつにも増して積極的にシャッターを切っていた。奥村には男子と女子の間に出来た空気の隔たりは関係ないらしい。そういえば奥村は学祭中ずっとカメラを持って校内を駆け回っていて、後になってこんな事を言っていた。


「あの時の一瞬は永遠に変わらないから。僕はそれを忘れないようにしたいんだ」


 この後、奥村は撮影した素材を学祭の裏で編集して、夜祭でそれを流すというかなりいきな事をした。



 2年の集団の中に浜崎を見かけた。周りを取り囲まれている浜崎は壇上で見せていた冷たい感じは消えていて、見てると久白くじらちゃんと話したりもしていて、一緒に写真を撮ったりしていた。浜崎はよくわからなくて、現実に目にする浜崎はニッコリと笑っていて、一応は楽しんでいるように見えた。このレベルの子の心情を察するのは、今の俺には無理なようだ。


 ヘッドは気づくと近くにいて、クラスの女子に囲まれていた。

 照れ臭そうな、少し嬉しそうな。そんな反応をしていて、普段無表情なだけにヘッドの感情がよく見えた。


 男子達からすれば、ただでさえ近寄りがたいのに、もっと近づき難くなってしまう。いや、逆に好感を持つかもしれない。俺は無表情でないヘッドを知っているので戸惑いも驚きもしなかったが、いずれにせよミスコンのおかげでヘッドに絡みやすくなったのは確かだ。ネタとしても今回のミスコンはかなり役に立った。


 女子同士で楽しそうに写真を撮っているのを見ていると、空気とかおかまいなしにどさくさに紛れて写り込んでやろうかと思ったりもした。




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