「学生の本分」
いつも授業は話半分も聴いてない。重要なとこだけ聴いて、後はずっと自習。次の授業の予習をやったり、大体課題で出される箇所も検討がつくのでそれをやったりして時間を潰す。そんな事をやってると50分の授業もあっという間。だから授業中は割と集中してる。かといって勉強好きかというと全くそんな事はない。寧ろその逆で、勉強するのが嫌だからやっている。
勉強は学校にいる間に済ませる物。そう思っている。だから家に帰って勉強するなんて事は全くない。学校に来て、朝から夕方まで授業を受けて、中には塾とか行く奴も居たりして。その上、家に帰ってまで勉強する。全く意味不明。ありえない。過重労働どころじゃない、ブラック企業も真っ青な状況が10代の若者に課されているという訳だ。
家では鞄を開ける事もないので、たまに親から「勉強は?」と言われる事があるが、その度ふざけんなって思う。「なんのために学校行ってんだ?もうとっくに終わってるよ」って言いたくなる。
学生は勉強するのが本分で、家帰っても当たり前のように勉強するもんだと思われているが、それって全然普通じゃない。じゃあ親父が家に帰ってきてまで仕事やってんのかといったらそうじゃない。親父だって仕事は会社で済ましてる。たまに残業する事はあるだろうが、家に帰ってまでやる事はない。だったら俺達学生も家に帰ってまで勉強しなくていい筈だ。ただ、その代わりちゃんと学校でやる。当たり前だ。その為に来てんだから。大体家に帰ってまで勉強しなきゃなんない奴は、学校いる間にちゃんと勉強してない奴らで、授業中寝てる奴とか見ると本当バカだと思う。帰って飯食って、テレビ見て、風呂入って、スマホ弄って、漫画読んでゲームしてなんてやってるとすぐに日付は変わる。そこに「勉強」という枠を組み込むなんてまず不可能。そんな時間ある訳ない。けどほとんどの奴は家でも勉強している。不思議だ。どうやって時間を作っているのか。テレビやゲームを我慢する? 睡眠時間を削る? そんなのゴメンだ。俺は規則正しい生活を送りたい。
家に帰ってからやる事がたくさんあって忙しい俺は、どうにか勉強を学校にいる内に終えれないものかと考えて今のやり方を思いついた。丁度中学を卒業するくらいだったと思う。それから家で勉強した事は一度もない。なので授業中はほとんど自習してるみたいなもんだが、教師の言ってる事は一応耳には入っている。頭に入れてるって事じゃなく、ほとんど聴き流して重要なとこだけ聴く。俺の経験上、授業中に重要な事を言う瞬間なんてほとんどない。あったとしてもほんの少しなので、そこだけ聴いていればいい。後はただの確認作業。わからない奴は聴いてればいいが、そうじゃない奴にとっては昨日見た映画のあらすじを言われてるのと同じで「そんなの知ってるよ。もう見てるから」となる。けどたまに裏話をするから面白い訳で「へーそうなんだ」とそこだけ聴いてればいい。いい映画なら何度でも見ようと思うだろうが、あいにく学生時代にやる勉強なんてクソ退屈な三流映画みたいなもんなので、一度見れば充分だ。




